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50代“アラウンド定年”社員のトリセツ 片山繁載

いつまでも部長気取りで若手の面子丸つぶれ!?
年下上司を困らせる現役固執型社員の迷惑

片山繁載 [人事・キャリアコンサルタント/日本マンパワー取締役]
【第3回】 2013年11月13日
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前回は、役職定年前後のキャリアショックを契機に、対象となる50代管理職人材が、その後の働く意欲や自己活用の志向性いかんで様々な問題を引き起こすことがあること、そしてその典型的な4つのタイプを提示した。今回からは、これらのタイプのうち役職定年後の「困ったシニア人材」といわれる3タイプ(現役固執化型、定年前OB化型、ホドホド現役型)について、その実態を披露しながら、その対応の仕方を“トリセツ”風に解説してみる。

 そのアプローチ法としては、まず彼らのプロフィールを眺め、次に組織内でよく起こす問題行動を観察してみる。最後に組織としてどのように対応すればよいのかを考える。個人の問題、また組織管理的にみて役職定年人材に多少の問題はあろうが、キャリア30年の元管理職人材を活用しないのは、あまりにもったいない。どうすれば少しでもましな活用が可能になるのか一緒に考えていただきたい。

 今回は、困ったシニア人材3タイプのうちの1つ目、「現役固執型」人材のトリセツをご紹介したい。

「現役固執化社員」の実態を理解しよう

 トリセツ対象人材の第1回は『現役固執化』人材から。この人材のタイプの方は、企業の期待人材として、早くから組織管理者の道を歩んだ方に多く、組織人として様々な成功体験を有している。

 物分かりのよい組織人だが、このタイプは、役職定年などの時期が訪れ、新しい働き方や後輩に道を譲る時期が来ても、ひたすら自分の流儀を貫くなど、過去の仕事スタイルを守ろうとする人である。仕事に対する責任感が人一倍強い分、立場が変わっても、過去の経験や実績を背景に、管理的な立場から物を見る癖が抜けず、環境への順応性に乏しい。自己中心的な組織観が抜けず、新しい役割・立場の認識や新たな人間関係の構築に無頓着、“はた迷惑な働き方”をする点で、年若い組織管理者や周囲の若手を悩ますタイプだ。

 まず、このタイプのプロフィールを述べておこう。

◇現役固執化タイプのプロフィール=業績志向の会社人間

*経 歴:管理者として早くから実績を上げ、昇進・昇格も早く企業貢献度も高い

*能 力:ビジネス基礎能力が高く、リーダー適性も高く組織を統率するのが上手い、実務プレーヤーとしても優れたスキルを保持している

*価値観:人の上に立って指導するのが好き、マネジメント優先の考え方、仕事は成果を上げてこそ意味があると考え、上昇志向、向上心が強い

*人間関係:自分が指示型なので従順型を好む、上位人脈を大事にする。能力の乏しい人間を一番嫌う。上位者として認めた人の言うことは聞くが自分より技量の劣る人間の言うことには耳をかさない

*役職定年の受け容れ:人事制度上の形式は認めるが、内心は、大きな成果を上げる人間が優秀だという業績主義が根強くあり、自己の役割・権限低下がすんなり受け容れられない。

 次に、このタイプが起こしがちな問題行動を紹介したい。

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片山繁載 [人事・キャリアコンサルタント/日本マンパワー取締役]

法政大学社会学部卒業。大学卒業後、株式会社日本マンパワーに入社。教育事業部、人材開発部で教育研修業務を経験。1996年取締役就任。取締役退任後、1998年再就職支援事業を立ち上げ、民間企業・行政機関の人事・キャリアコンサルタントとして、多数の個人・組織のキャリアカウンセリング、キャリアサポートのコンサルに従事。傍ら行政機関の雇用・就業支援のコンサル、キャリアカウンセリング、一般企業のキャリア開発研修の講師・ファシリテータを経験、現在に至る。現在、株式会社日本マンパワー人事・キャリアコンサルタント、 キャリアデザイン研修インストラクター、取締役。


50代“アラウンド定年”社員のトリセツ 片山繁載

雇用延長制度の導入、公的年金支給開始年齢の引き上げなどにより、50代以上になっても企業で働くことが現実的になりつつある。しかし、当の50代社員は、やる気を喪失していたり、年下上司などからの評価が低い場合が少なくない。これから会社で増え続ける「中高年社員」は、どうすれば50代以降も活躍できるのか。また、周囲は彼らをどう動機づければ戦力にできるのか。

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