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イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司

信用できない先輩・上司の常套句?
「フォローする」が若手社員を不安にさせる理由

高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]
【第102回】 2013年11月18日
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 急な仕事の依頼や、難度の高い仕事、あるいは人が嫌がる仕事を任されそうになったとき、本当なら「できません」と断りたいのが本音。ただ、周囲から「サポートするから頼む、君しかいない」と懇願されたらどうでしょう。「わかりました。やります」と引き受けざるを得ないのではないでしょうか?

 せっかくの依頼をむげに断るのは心が痛むものです。さらに多少は難しい仕事であっても支えてくれる存在がいれば、乗り越えられる気になるかもしれません。ただ、サポートを約束する際に、「フォローする」という言葉を使われると、不安を感じる人がいるといいます。それは一体、なぜでしょうか?どうやらその背景には、複合的な要因があるようです。

 今回はその要因について、ある食品メーカーで起きた出来事を例に紹介していきたいと思います。

「いつでもフォローするから大丈夫」
その言葉に疑心暗鬼な若手社員

 「困っているようにみえたら、いつでもフォローするから大丈夫だよ」

 こんな誰かを説得する声が会議室から聞こえてきます。今、会議室に籠っているのは、ある男性社員2人。すでに1時間以上が経過しています。ときには荒らげたような声さえ聞こえてきます。会議室の傍で仕事をしている、職場の同僚たちは気になって仕方がない様子。では、その2人とは一体、誰なのでしょうか?

 まず、1人目は食品メーカーの営業企画部門に所属しているSさん(35歳)。もう1人は、その後輩のAさん(26歳)です。2人は「任せる」「無理です」と押し問答を繰り返していますが、どうやらある仕事の引き継ぎでもめているようです。詳しく話を聞いてみると、Sさんが5年以上も自分で仕切ってきた「営業会議の事務局」をAさんに任せようとしています。

 ちなみに営業会議の事務局とは、この会社の全国の営業管理職が3ヵ月に1回のペースで集まる会合。そこでは、

・過去3ヵ月の業績報告
・これから3ヵ月の戦略報告

 に加えて、各報告に対して「ダメだ」「やり直し」などと役員たちからキツイ一言が繰り返し飛び交う場所。事務局は会議の司会進行や関係資料の準備などで相当な手間がかかる上、責任が重い仕事。これまでは入社10年ほどで、営業実績がそれなりにある人が役割を担ってきました。ですから、この大役を任されそうになってうれしいなんて気持ちは微塵もありません。

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高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]

1964年生まれ。同志社大学卒業後、リクルート入社。リクルートで6年間連続トップセールスに輝き、「伝説のトップセールスマン」として社内外から注目される。そのセールス手法をまとめた『営業マンは心理学者』(PHP研究所)は、10万部を超えるベストセラーとなった。 その後、情報誌『アントレ』の立ち上げに関わり、事業部長、編集長、転職事業の事業部長などを歴任。2005年、リクルート退社。人事戦略コンサルティング会社「セレブレイン」を創業。企業の人事評価制度の構築・人材育成・人材紹介などの事業を展開している。そのなかで、数多くの会社の社内政治の動向や、そのなかで働く管理職の本音を取材してきた。 『上司につける薬』(講談社)、『新しい管理職のルール』(ダイヤモンド社)、『仕事の9割は世間話』(日経プレミアシリーズ)など著書多数。職場での“リアルな悩み”に答える、ダイヤモンド・オンラインの連載「イマドキ職場のギャップ解消法」は、常に高PVをはじき出している。
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