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経済は世界史から学べ!
【第5回】 2013年12月4日
著者・コラム紹介バックナンバー
茂木誠 [駿台予備学校 世界史科講師]

“無理な「財政再建」と「増税」が民間経済を圧迫!”
現代日本と歴代中華帝国の意外な共通点とは?

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「日本の借金は約1000兆円。このままでは財政破綻してしまう!」。こんな話を聞いたことはありませんか? 歴史上、「財政破綻」の結果、滅亡した国はたくさんあります。古代ローマ帝国や歴代中華帝国です。その滅亡の過程を知ることで、ある教訓を学ぶことができます。

日本の借金は約1000兆円。
財政問題を歴史から学ぼう!

 本日は、財政、つまり「国家とお金」にスポットを当てていきます。

 財政とは、政府の収入と支出のことです。収入(主に税収)と支出(公共事業や軍事)にアンバランスが出ることを財政赤字(財政不均衡)といいます。現在の日本は、財政赤字が約1000兆円にまで膨れ上がっています。消費税増税の議論の根底にあるのもこの問題です。

 古代エジプトでは、国土全体が国王の所有地で、人民が税として納めた膨大な量の穀物は国庫に納められました。税収は豊かだったわけです。

 一方、エジプト王国の最大の支出は、公共事業費でした。毎年7月から10月にかけてナイル川の氾濫が起き、泥沼化した国土の復旧作業に大量の人民が動員されましたが、このとき給与として穀物が支給されたのです。

 ナイル河畔に立ち並ぶ巨大なピラミッドや神殿建設にも大量の人民が動員されます。これは王権の強大さを誇ると同時に、もう1つ大きな役割がありました。

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    茂木誠(もぎ・まこと) [駿台予備学校 世界史科講師]

    駿台予備学校世界史科講師。
    「東大世界史、難関国立大世界史」等の講座を担当。映像を駆使したストーリー仕立ての講義は、「歴史の流れ」がわかると大好評。予備校の東大受験クラスから初学者まで、あらゆる学力の生徒を教えるテクニックがある。時事問題を歴史的な切り口から考察する『もぎせか館ブログ』を運営するブロガーとしての顔も持つ。

     


    経済は世界史から学べ!

    本連載は「世界史というレンズ」を通して、経済をより深く理解するというアプローチをとったものです。
    経済(お金)に関する事柄は、ある日突然生まれたものではなく、歴史的な必然性を持って生まれます。
    ゆえに、その歴史の必然性を知ることで、経済をより深く理解することができるのです。
    増税、TPP、円高、デフレ、バブル、国債、恐慌etc。
    「そのとき、何が起こっていたのか」という歴史の流れを知ることで、経済の「なぜ」「どうして」がスッキリわかるようになります。
    著者は、駿台予備校講師の茂木誠氏。「東大世界史」「難関国立世界史」等の講座を担当する実力派です。
    歴史の流れをわかりやすく、そして深く理解させるプロフェッショナルが、「経済を世界史から学ぶ」という試みに挑戦します。

    「経済は世界史から学べ!」

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