連結財務諸表か単体財務諸表かを最初に確認しよう

 財務諸表の中にある具体的な数値を見る前に、最初に確認してほしい3つの情報があります。それは、(1)決算期はいつか(今年?、昨年?、年間?、四半期?……)、(2)単位はいくらか(百万円?、千円?、百万ドル?、百万ユーロ?……)、そして、(3)連結財務諸表か単体財務諸表か、の3つです。

 英語で連結財務諸表は、Consolidated financial statementsと呼びます。Consolidateは「統合する」という動詞なので、まさに子会社や関連会社(一行連結)をすべて合算した財務諸表です。まれに、Group financial statementsなどと表現する企業もありますが、これもグループ全体=連結財務諸表、という点で明白でしょう。

 単体財務諸表は日本では開示されていますが、多くの国では外部に開示されないのが通常です。企業のグローバル化、事業の多角化や、機能の分社化などが進んだグローバル経済において、企業を単体で見ても意味がないということです。

 単体財務諸表は、Parent-only financial statementsと表現するのが、もっともわかりやすいでしょう。あるいは、Consolidatedに対して、Unconsolidated financial statements、またはStand-alone financial statementsと呼ぶこともできます。

決算期を必ずチェックしよう

 英語で決算期は、Accounting period (またはTerm)やFiscal period (term)などと呼ばれます。PLやCF計算書のように、1年間の活動の数値を表す財務諸表の冒頭には、Fiscal year ended December 31st, 2X13などと記載されています。文字通り、2X13年12月31日に終了した決算年度ということです。

 これに対して、BSは年度末時点での企業のスナップショットです。As of December 31st, 2X13と表記するのが正確です。Fiscal yearは略してFYと表記することもよくあります。

 四半期(3か月)決算の場合は、Three months ended December 31st, 2X13と表記するのがもっとも丁寧でしょう。半期ならSix months、3四半期累計ならNine monthsと、Three monthsの部分を置き換えるだけです。

 英語で年間(形容詞)はYearly、半期はHalf-yearly、四半期はQuarterly、月間はMonthly、週間はWeekly、そして1日はDailyです。その後にFinancial statementとつければ、それぞれの期間に相当する財務諸表だと明示することができます(例:Weekly financial statementsは、週次財務諸表)。Annual(年間)やSemi-annual(半期)も使えます。

 昨今は、四半期ごとの決算発表が上場企業に義務付けられています。企業内では、週次や日次のPLを作成している企業もあるでしょう。
 財務諸表の中身の数値を見る前に、必ず決算期からチェックすることを怠らないようにしましょう。