「突然の商談時に手持ちの名刺が切れていた」「もらったはずの名刺が行方不明に」「部署が変わるたびに取引先に連絡しなければならない」…
日本のビジネス現場で最もデジタル化が遅れているのが「名刺」だと言われる。これだけIT化が進んでいるのに、なぜ今も“紙のカード”をやり取りするのか?
名刺は管理するもなかなか面倒だ。なんとかデジタル化を試みようと、スマートフォンで名刺データを交換する「電子名刺アプリ」がこれまでいくつか登場した。しかし、相手も同じアプリを所有していなければならないとか、交換時にスマホを振るといったアクションを要求されるなど、現実に即していないサービスが多く、普及には至ってないのが現状だ。
名刺交換そのものを電子化する
こういった問題を解決してくれるかもしれないサービスがこの12月、お目見えした。電子名刺アプリ「Cofame」だ。
Cofameは、スマホを活用した電子名刺の一種だが、既存のサービスが解決できなかった弱点をクリアしているというのがうたい文句である。
使い方はこうだ。まず、自分の名刺をスマホ付属のカメラで撮影し、画像としてアプリに取り込む。この時点で、住所、氏名、電話番号など名刺に記載された基本情報がデジタルデータとして取り込まれる。
その後、ソーシャル・ネットワークIDなどのコンタクト情報、その他相手に教えたい情報を手動でアプリに登録していく。紙の名刺を持ってない場合は、住所・氏名・連絡先などを最初から登録していけば自動的に名刺が生成される。
そして、名刺交換時。あたかもの名刺のようにスマホを差し出すと、登録されたデータが相手に送信される仕組みだ。相手がCofameを所有していない場合は、SMSか電子メールで名刺情報を送ることもできる。