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米村滋人
ゴールは制度としての医療改革

週刊ダイヤモンド編集部
【第14回】 2008年2月1日
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米村滋人
写真 加藤昌人

 東京大学医学部在学中に、司法試験に一発で合格した。「臓器の移植に関する法律」――いわゆる臓器移植法が制定された1997年の翌年のことである。

 当時の議論を通じて、医学と法学のあいだに立ちはだかる壁の存在が、あらためて認識された。それをどう崩し、乗り越えればよいのか。「医学教育を受けた立場で法律議論に加わることができれば、社会に役立てるかもしれない」と、一歩踏み出した。

 現在、1週間の3分の1を内科医として勤め、残りは法学部の准教授として民法・医事法を教える。「医療事故、インフォームドコンセント(十分な説明と同意)の不徹底など医療の現場ですでに起きている社会問題は、世界中どこでもいつでも起こりうる社会現象」と予見する。

 「医療は社会が求めるサービスとして提供されなければならず、法律は社会の規律を担保するインセンティブでなければならない」と、あくまで社会との接点に目を向け続ける。

 ゴールは「つぎはぎと妥協だらけ」の医療制度の改革だ。「生命と健康を十分サポートしている状況とは言いがたい。

 医療と法律の専門家集団が、長期的なビジョンを持って新しいシステムを構築しなければならない。いましばらくはそのための基礎固めに費やしたい」。

 小学校時代の遊び道具は、コンピュータソフトのプログラミングだったという、絵に描いたような秀才が、複雑系である人間と向かい合っている。

(『週刊ダイヤモンド』副編集長 遠藤典子)

米村滋人(Shigeto Yonemura)●医師・法律家 1974年生まれ。東京大学医学部卒業。5年生のときに司法試験に合格する。現在、東北大学法学部准教授(民法)として教鞭を執る一方、仙台循環器病センターで循環器内科医として勤める。

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