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消費税増税2014徹底攻略!

ビジネス編(第4回)税務
意外に複雑な消費税の計算方法
それを知れば節税できるケースも
――税理士法人サクセスブレイン税理士・田野口和矢

田野口和矢 [税理士法人サクセスブレイン理事・税理士]
【第5回】 2014年1月17日
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税務編の1回目は「消費税の性質やしくみ」をご説明しました。そこで、第2回は、「消費税の計算方法と増税に関する注意点」についてご説明したいと思います。中小企業経営者の皆様は、決算の際に、顧問税理士から、消費税の納税額は○○○円ですと説明され、その納付金額の大きさにびっくりされているかと思われますが、具体的な消費税の計算方法については、聞かれたことはないかと思います。

 実は、消費税には3種類の計算方法があり、納税者が選択することができるのです。会社が大きくなるにつれて、選択肢の幅は狭まりますが、計算方法を理解することにより、少しでも節税できるかもしれません。

3種類の計算とは

 消費税の納付税額は、基本的には、売上に係る消費税額(仮受消費税)から課税仕入れ等に係る消費税額(仮払消費税)を差し引いて計算しますが、課税売上に対応する部分の仮払消費税(図1)のみが対象となるので、消費税を計算するにあたっては、控除することができる仮払消費税の金額がいくらになるか計算することがポイントとなります。そこで、消費税法では、大きく3種類の計算方法を認めています。

 それでは、3種類の計算方法によって、消費税の納付税額がどれだけかわるか、具体的に次ページ図2の不動産事業者の例をみてみましょう。

 図2にあるように、仮払消費税の全額を控除すると、仮払消費税の中にも、非課税売上に対応する部分が混ざっているので、この不動産事業者は、150万円還付を受けることができ、得をすることになります。そこで、仮払消費税に課税売上部分の割合(課税売上割合)乗じて、仮払消費税を圧縮することにより控除できる仮払消費税を計算することが必要となるのです。

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田野口和矢 [税理士法人サクセスブレイン理事・税理士]

たのぐち かずお/1969年生まれ。上智大学経済学部卒業。大手食品メーカーで営業部門とマーケティング部門を経験した後、2008年に岩木弘勝税理士事務所(現税理士法人サクセスブレイン)に入社。2009年税理士登録。社員税理士として事業承継対策、財務強化支援、人材育成支援などお客様を黒字化するマネジメントドクターとして活動している。


消費税増税2014徹底攻略!

2014年年4月から、消費税率が5%から8%に引き上げられる。さらに1年半後には10%にまでの引き上げも待っている。前回の1997年の引き上げ以来、17年ぶりの消費税増税だけに、どのような影響が出るか、どんな準備をしたらいいのか迷うことも多い。景気にはどのような影響が出るのか、ビジネス上ではどんな準備をすればよいのか、個人の生活はどう守ればいいのか。「マクロ景気」「ビジネス」「個人生活」の3つの視点で、消費税増税を乗り切る「術」を考える。

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