自動運転が優先順位No1
スタンフォード大の次世代車技術研究コンソーシアム

スタンフォード大学の「CARS (The Center for Automotive Research at Stanford)の研究施設 資料提供:スタンフォード大学

 シリコンバレーの頭脳の中枢、スタンフォード大学。パロアルトのキャンパス内に、自動車関連の研究を目的とした機関、「CARS(The Center for Automotive Research at Stanford)」がある。

 参加しているのは、トヨタ、ホンダ、日産、VW、GMなど自動車メーカー11社、トラック・建機メーカー3社、保険会社2社などの24社。年間費は、3万2000ドル(約330万円)。機械工学やコンピュータサイエンスなど、10~15程のテーマについて研究が進んでいる。

スタンフォード大学「CARS」、エグゼクティブ・ディレクターの スヴェン・ベイカー博士 Photo by Kenji Momota

 CARSのExecutive Directorのスヴェン・ベイカー(Sven Beiker)博士によると、CARSの研究領域は大きく4つある。第一に、オートメーテッド・ドライビング(Automated Driving)。「アメリカでは、Autonomous(自律型)という言葉を使うことが多いが、スタンフォードではAutomatedと呼んでいる」(ベイカー博士)。

 第二に、コミュニケーション。これは路車間や車車間の通信についてだ。第三は、EVなどパワートレインの電動化による、エレクトリフィケーション。そして第四に、カーシェアリング関連などトランスポーテーション全般における新しい取り組みを研究する、コモンタイジテーション(コモディティ化)だ。

 さて、グーグルカーとスタンフォード大学との関係だが、ここにキーパーソンがいる。

 彼の名前は、セバスチアン・スラン(Sebastian Thrun)博士。彼は「DARPAグランドチャレンジ」、「DARPAアーバンチャレンジ」でのスタンフォード大学チームの中心人物だった。その後、グーグルのフェロー(技術顧問)を兼務し、グーグルの先行開発機関である「グーグルX」に関与している。ここからは「グーグルグラス」や、つい先日発表された「グーグル・スマートコンタクレンズ」等、世の中をあっと驚かすよう製品が登場している。同博士はCARSの自動運転研究でも、アドバイザーとして参加している。

CES2014でのアウディ記者会見。電機関連部門の責任者、リッキー・フッディ氏が自動運転用の新型制御ボードを披露。ここでも、OAAで連携しているnVIDIA社の製品を使用 Photo by Kenji Momota

 また、スタンフォード大学は「DARPAグランドチャレンジ」からフォルクスワーゲンとの関係が深い。2010年には、アウディのスポーツカー「TT」をベースとして、ヒルクライムレースで有名なコロラド州パイクスピークで無人自動運転を成功させている。また、プロドライバーの走行データを組み込んだ同車を、サーキットで無人自動運転させている。

 アウディは2014年CES(ラスベガス)の記者会見で、同車に採用していた制御基盤が車体後部に配線が埋め尽くされるほど巨大だったが、米半導体大手のnVIDIAの新製品を活用することで「こうして片手で持てるほど、小さな基盤になった」(同社技術幹部)と誇らしげに発表している。