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鍵は原点回帰、インディペンデント系映画館の描く展望

【第6回】 2009年9月17日
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 「格差社会」という言葉が連日のようにメディアを賑わす日本。映画界も例外ではなく、大手映画配給会社が手がける一部の作品が大ヒットする一方で、中堅や、さらに小規模の独立系映画会社が苦戦を強いられる二極化の傾向が強まっている。また、興行面でもシネコンが台頭する中、1990年代に一世を風靡した単館系の映画館や、シネコン以外の地方の映画館は、かつての輝きを失いつつある。

 そうした中、昨年12月に発表されたのが、東京テアトル(以下、テアトル)と日活との業務提携だ。テアトルは、銀座テアトルシネマ、シネセゾン渋谷、テアトル新宿などの映画館をはじめ、9館16スクリーンを有するインディペンデント系の雄。ほかにも、ホテル西洋銀座の経営など、ホテルや不動産事業を手がけている。対する日活は映画の製作・配給や撮影所で有名だが、映画館も5館19スクリーンを有している。今回の提携は、その日活が持つ映画館を、今年4月より3年間、テアトルが運営するといった内容であった。

 これによって運営劇場数が、14館35スクリーン体制にスケールアップしたテアトル。提携の狙いはどこにあるのか? その舞台裏から映画界全般についてまで、同社の取締役映画事業本部長・太田和宏氏に語ってもらった。

興行のシェア拡大で、
配給との相乗効果狙う

太田和宏(Ohta Kazuhiro)……東京テアトル 取締役 執行役員 映像事業本部長。1964年、東京生まれ。89年に東京テアトルに入社。04年に営業企画部長兼広報室長就任。07年に取締役映像事業本部長に就任し、日活との業務提携などを推し進める。

 「そもそも日活さんとの関係は、数年前までさかのぼります。弊社は一時期セゾングループに属していたのですが、その解散に伴い、一時、株が市場に出回ってしまった。そこで、安定経営をはかるため、お取引のある会社をまわって、株をお持ちいただけないかとお話しをさせていただきました。そのとき、日活さんにも株をお持ちいただき、せっかくなので、何か事業提携でもという話が出ました」

 その後、日活も体制が変わる中で、ディスカッションを重ねるようになり、たどり着いたのが今回の提携話。

 「簡単に言えば、我々は興行からスタートしている会社なので、興行を核にしていきたいと思っていて、日活さんは、映画製作を核にした、川上の事業にシフトしていきたいとお考えでした。両者の思惑が一致したわけです」

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