ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
inside Enterprise

3期連続営業赤字に転落
任天堂、負の連鎖の底なし沼

週刊ダイヤモンド編集部
2014年2月3日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 任天堂が負の連鎖に陥っている。2014年3月期の決算予想を大幅に下方修正。期初に岩田聡社長が「コミットメント」としてきた連結営業利益1000億円を達成できず、350億円の赤字に、売上高も期初予想の9200億円から5900億円に下方修正した。営業赤字は3期連続となる見通しだ。

Wii Uの販売台数は予想の3分の1にも満たなかった。岩田聡社長(下)にとっての正念場が続く
Photo by Wakako Otsubo

 特に不振が目立つのが据え置き型ゲーム機の「Wii U」で、販売台数予想を当初の900万台から280万台に引き下げた。新しいハードを安価な価格で投入し、そのゲーム機向けソフトで稼ぐという任天堂の勝利の方程式が崩れた格好だ。ハードが売れず、ハードが伸びないからソフトも出せないのだ。

 世界最大のゲーム市場である米国では据え置き型ゲーム機が主流であり、売上高の7割を海外で稼ぐ任天堂にとってはWii Uのてこ入れは急務だった。ハードを米国で25%値下げしたり、人気ソフトの「ポケットモンスターX・Y」などを発売したが起爆剤にはならなかった。

 対照的に、13年11月に発売されたソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の「プレイステーション(PS)4」とマイクロソフトの「Xbox One」は好調で、13年末までにそれぞれ420万台、300万台の販売を達成した。Wii Uの累計販売台数500万台を年度内に抜くとの観測さえある。

スマホも市場を侵食

 任天堂の苦境の根底には市場の読み違いがある。Wii Uは長時間、ゲームを楽しむコアゲーマーも取り込もうとしたが、米国での据え置き型ゲームはシューティングゲームや戦争ゲームが多く、ヒットしているソフトには大人向けのものが多い。

 任天堂は「ファミリーでも楽しめる安心感」というブランドイメージを守るため、コアゲーマー向け自社ソフトが出せず、ソフトメーカーに頼らざるを得ない。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


inside Enterprise

日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。

「inside Enterprise」

⇒バックナンバー一覧