任天堂Switch2「ドンキーコングバナンザ」は“神ゲー”なのか?ゲーム好きおじさんライターが検証してみた任天堂Switch2 Photo:JIJI

世界的に注目が集まるSwitch2。任天堂がその人気を確たるものにするためには自社による最高に面白いソフトが必要で、ハード発売序盤は非常に重要な時期である。満を持して発表された目玉とも言える新作はあのドンキーコングだった。その評価は。(フリーライター 武藤弘樹)

冒険のときめきを思い出させる

 初代Switchを振り返ってみると、2017年3月に本体と同時に発売されたローンチタイトルが「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」で、4月に発売されたのがロングセラーとなった「マリオカート8デラックス」、その後7月に「スプラトゥーン2」、10月に「スーパーマリオオデッセイ」と続いた。今振り返ってみるとそうそうたるタイトル群である。

 Switch2はというとスタートはマリオカートの新作で盤石だったが、「じゃあ次は?」というユーザーのチェックの目の中、Switch2リリースの約ひと月後にあたるタイミングで出されたのが「ドンキーコングバナンザ」で、この作品が担う役割は重い。ユーザーは「バナンザ」を通してSwitch2でどのようなことができるのか、Switch2でどれほどのゲーム体験ができるのかを占うのである。

 その「バナンザ」が一部で神ゲーだと話題になっている。それもただ面白いゲームというわけではなく、疲れた勤め人や無味乾燥な日々を送る大人に冒険のときめきを思い出させ数々の名レビューを生んだ、冒頭にもその名を挙げた名作「ゼルダの伝説・ブレスオブザワイルド」と同種の面白さを持つという感想や、さらには同作に比肩すると主張する人まで出てきたのである。

 また、数々の受賞歴もあってユーザーからの評価も高い「スーパーマリオオデッセイ」と並べて論じる人もいた。

 そこまでいわれるとゲーマーとしては無視しがたい気がしてくるが、実はこの「バナンザ」は発売が発表された当時、国内では落胆の声がちらほら聞かれたいわくつきの作品でもある。そのバナンザがどこまで仕上がってくるのか。マリオカートの新作「ワールド」と合わせて見てみて、Switch2がどのようなハードに仕上がっていくのかを考察したい。