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税金を確定申告で取り戻そう

ビジネスパーソンが 「絶対してはいけない節税法」
お勧めは損益通算しやすい「不動産投資」
――税理士 松木昭和

松木昭和 [税理士]
【第3回】 2014年2月6日
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医療費控除などできる控除は適正に行い、ムダな税金は払わないにこしたことはない。ただ、下手な節税策は後で大変なことになりかねない。最終回は、ビジネスパーソンが「やってはいけない節税」と税法上有利な「不動産投資」、今年3月で期限切れとなるゴルフ会員権の損益通算について述べてみよう。

「見せしめ逮捕」だってあり得る

 2013年2月、確定申告期の直前に「節税コンサルタント」が逮捕された。そのコンサルタントは、ビジネスパーソンのための節税法としてセミナーを主催し、本やブログで顧客を集め、数十人を対象に“脱税指南”をしていた。

 その手口は、ビジネスパーソンが文筆業や物品販売業、旅行業などの副業をして事業所得があるように見せかけ、家賃、携帯電話代、食事代などの接待交際費、新聞図書費などを経費計上させ、事業所得の赤字と給与所得とを損益通算をして、源泉徴収された税金を還付させるというものである。

 この容疑者は、この方法をコンサルティングすることで、顧客一人当たり年額7万~8万円のフィーを取っていたようである。

 この容疑者を信じたビジネスパーソンは大変だ。勤めている会社に税務署職員が調査に来ることがあるということを想定していただろうか。税務署職員には「質問検査権」が認められている。税務署職員は何度でも職場に来るし、本人にばかりでなく、同僚や上司に何度も質問および検査を行い、またその文筆業や物品販売の取引先にも、どういう経緯で顧客になったのか、支払の〆日は何時で支払い方法は何かなどを事細かに何度でも質問をする。

 節税が上手くいかなかったと言って「還付された税金を返せばよい」というものではない。これは、「偽り不正」の行為で重加算税の対象となる。悪質の度合いによっては、不正な手段で税の還付を受けた「逋脱(ほだつ)犯」となる場合もある。金額が小さいからと馬鹿にしてはいけない。あなたが、見せしめに逮捕されるのかもしれないのだ。

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松木昭和 [税理士]

まつき・あきかず/1963年東京生まれ。早稲田大学大学院修了。税理士・行政書士・社会保険労務士・宅地建物取引主任者。1985年創業。法人税・個人税の申告支援、相続・事業承継のサポート、不動産取引などを中心に、個人・法人を対象にした幅広いコンサルティングを展開。『週刊ダイヤモンド、週刊東洋経済、週刊エコノミスト、サンデー毎日、週刊朝日(臨時増刊)などに執筆。


税金を確定申告で取り戻そう

確定申告のシーズンがやってきた。源泉徴収や年末調整があるため、確定申告とは無縁というビジネスパーソンも多いだろう。ただ、病気やけが、自然災害などで思わぬ出費がかさんだ場合、申告すれば払いすぎた所得税が還付される可能性がある。知っておきたい制度変更もある。これまで、大盤ふるまいだった経費(給与所得控除)が絞られる一方、新たに拡充された経費(特定支出控除)もある。家計が厳しくなるなかで、余計な税金を払うことは避けたい。基礎編から応用編まで、知らないと損する「確定申告法」を伝授する。

「税金を確定申告で取り戻そう」

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