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「デジタルな日常」を生きる

面白いガジェットといかに出会うか?
私が「キックスターター」に投資したもの

松村太郎 [ジャーナリスト・著者]
【第14回】 2014年2月20日
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 米国で暮らしていて、たまに日本に帰ると、家電量販店の充実ぶりには興奮を隠しきれない。東京都内でも大規模な店舗が増え、大きな敷地面積の1フロアすべてがスマートフォンとアクセサリという店舗は非常に驚かされ、売れ筋からそうでないものまでを手にとって購入できる貴重な場だ。

 米国では国土の広さに起因する流通の問題や人口密度の低さから、日本の大規模な家電量販店のようなスタイルのお店はない。ベストバイなどの電化製品を扱うショップはあるが、その品揃えは目も当てられないほど貧弱だ。つまりは、みんなアマゾンその他のECショップ、ブランドのオンラインショップで購入しているのだ。

 唯一の例外はアップルストアだ。日本のハイエンドを目指す出店スタイルとは違い、ショッピングスポットやモールなどにこまめに店舗を構え、アップル製品関連に限っては、信頼できる品揃えを実現している。

 MacやiPhone、iPadとそれに関連するアクセサリに特化することで、相対的に品揃えが充実しているように見える。またオンラインショップのラインアップとも共通化しており、プロ用のハードディスクシステムやアイディア商品などのニッチな製品も採用されている。追加されたり入れ替わるアクセサリを楽しみに、Apple Storeに立ち寄るという人もいるほどだ。

 アクセサリとしてアップルストアに採用されるというのは、メーカーにとって一種の成功を意味しているように感じる。ではそれ以前の、新たに生まれたガジェットをいかに発見し、手に入れるか。

キックスターターは
アイディアをいっしょに具現化する場

 内外のテクノロジー企業に投資を行うデジタルガレージは、Betaworksに出資を行った。同社はDiggやInstapaperといった情報の読み方を変革するソーシャルメディア企業を傘下に持ち、ベンチャーキャピタルではないがAirbnb、Pinterestにも出資している企業だ。そうしたポートフォリオの1社にキックスターターがある。

 キックスターターは、プロジェクトに対して出資者から少額投資で資金を集めて実現にこぎ着ける「クラウドファンディング」サービスの1つだ。アートプロジェクトや映画制作、イベント実現やレストランの出店などのプロジェクトが並ぶ中で、注目されているのがガジェットだ。単体で動作するものから、スマートフォンやタブレットと組み合わせるものまで多彩なラインアップがある。

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松村太郎[ジャーナリスト・著者]

まつむら・たろう/1980年生まれ・米国カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に「スマートフォン新時代」「ソーシャルラーニング入門」など。

 


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スマホ、SNSなど、毎日の暮らしに欠かすことのできなくなったネット環境とデジタルツール。その一方で、セキュリティやプライバシーの問題、ツールへの依存、ネットコミュニティとの関わり方など、日々新たな問題が現れ、状況は変化している。私たちは「デジタルな日常」をどう生きていけばいいのか、米国シリコンバレー在住の記者が、生活者の目線で解説する。

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