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逆境経営 ~山奥の地酒「獺祭」を世界に届ける逆転発想法~
【第8回】 2014年2月27日
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桜井博志 [旭酒造株式会社 代表取締役社長]

ロンブー淳さんの経験のように、
<獺祭>は日本酒が身近になる“きっかけ”でありたい
[対談]ロンドンブーツ1号2号田村淳さん×桜井博志さん

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山口県岩国市で30年前につぶれかけていた旭酒造が、渾身の思いで生み出した純米大吟醸<獺祭>。今や世界20ヵ国で愛飲され、日本を代表する銘酒となりました。そして、この『獺祭』こそが日本酒にハマるきっかけだったと語るのが、同じく山口県の下関市出身で、お笑いタレントとして活躍するロンドンブーツ1号2号の田村淳さんです。あるイベントで出会って以来、淳さんは旭酒造社長の桜井博志さんと久々の対面を果たし、日本酒の魅力について熱く語り合いました。

桜井 ご無沙汰しております。昨秋のイベントでご一緒して以来ですね。

田村 ご一緒したのはファッション関係のイベントだったので、和服姿で異彩を放っていた社長のこと、恐らくアパレル業界の重鎮なんだろうな、と最初思っていたんです(笑)。それが、僕の地元でもある山口の<獺祭>の社長と分かって、ご挨拶できて嬉しかったです。

桜井 こちらこそ、ありがとうございました。

地元の酒<獺祭>がきっかけで、
日本酒の魅力にとりつかれた

田村 先日、<獺祭 磨き二割三分>の「遠心分離」というお酒を見かけたのですが、これは通常の二割三分とは造り方が違うのですか?

桜井 遠心分離機を用いて圧力をかけずに絞るので、普通に絞ると残らない一番美味しいところを抽出できるんです。

田村淳(たむら・あつし)プロフィル 1973年山口県下関市生まれ。93年にお笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」結成。現在、テレビ朝日系列『ロンドンハーツ』、テレビ東京系列『全力!ネットユーザーつくり場〜集まれドリームクリエイター〜』などに出演中。バラエティ以外にも、ドラマや映画、音楽活動など幅広く活躍している。趣味は「お城、PC、ゴルフ」。昨秋、入籍したばかり。

田村 すごいですね。是非こんど飲んでみよう。そもそも僕が日本酒を嗜むようになったきっかけは、<獺祭>なんです! 

 僕は山口県出身ですし、地元に<獺祭>というお酒があることは以前から知っていました。あるとき、映画『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』を観ていたら、(主要な登場人物)ミサトさんの自宅に日本酒が置いてあって、ラベルに<獺祭>と書かれていたんです。「あっ、これは山口の酒だ!」と気づいて、行きつけの和食屋さんでその話をしたら、「ウチにも置いてますよ」と出してくれた。それで飲んでみて、すっかりハマったわけです。

桜井 ホントですか。嬉しい話です!

田村 それ以前は日本酒に対して、カップ酒に代表されるような、美味しさよりカーッとアルコールを流し込む男っぽいイメージを抱いていました。でも<獺祭>を初めて飲んだときは、スススーッと喉の奥に入って、それでいて香りの抜けがよくて、そのスムーズさにビックリしました。「へぇ、こんな味わいの日本酒もあるんだ! しかも、僕が生まれ育った山口に!」と、メチャクチャ感動しました。

桜井 『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』を製作した庵野秀明監督も、山口県出身です。これは私の憶測ですけど、ちょうど庵野監督が上京された修業時代というのは、<獺祭>が東京に出回り始めた時期と重なっているので、「おお、地元の酒だ」って当時飲んでくださったのを、今も記憶に留めてくださっているのかもしれません。

田村 なるほど、そういう背景があるんですね。

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桜井博志 [旭酒造株式会社 代表取締役社長]

1950年、山口県周東町(現岩国市)生まれ。家業である旭酒造は、江戸時代の1770年創業。1973年に松山商科大学(現松山大学)を卒業後、西宮酒造(現日本盛)での修業を経て76年に旭酒造に入社したが、酒造りの方向性や経営をめぐって先代である父と対立して退社。79年に石材卸業の櫻井商事を設立して集中していた。父の急逝を受けて84年に家業に戻り、純米大吟醸「獺祭」の開発を軸に経営再建をはかる。社員による安定的な旨い酒造りを目指し、四季醸造の実現や遠心分離機の導入など改革を進めた。2000年頃から始めた海外販売を本格強化するため、2014年のパリを皮切りに海外直営店を出店予定である。


逆境経営 ~山奥の地酒「獺祭」を世界に届ける逆転発想法~

純米大吟醸「獺祭」を展開する旭酒造は、約30年前、普通酒を主体とするつぶれかけの酒蔵でした。先代である父の急逝により、急遽三代目を継いだ著者は、目の前の常識を疑い、新たな酒蔵として生まれ変わるべく、改革を進めます。変革を可能にし、海外約20カ国に展開するまでに至った、熱い心と合理的思考法を紹介します!

 

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