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トップ営業マンの説得術

説得効果の持続は1ヵ月まで。こまめな「フォローアップ」を。

プロセス5:説得を強化する

榊 博文 [慶応義塾大学文学部教授/社会学博士]
【第8回】 2008年6月25日
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営業において、説得力・交渉力は不可欠なもの。これまでは自己流で身体で学ぶというのが主な方法でしたが、説得のメカニズムを「科学」しておけば、誰でも効果的に説得力を身につけられるのです。

 前回はあえて「欠点を示す」ことで相手の信用を得るという説得法をご説明しました。今回は、説得効果を持続させるための「スリーパー効果」についてご紹介します。

 営業マンにありがちなのが契約の取りっぱなし。契約後のフォローアップがまったくできていないパターンです。それでお客様の気が変わり、解約につながることもあります。次のケースを見て考えてみましょう。

契約の“取りっぱなし”で失敗した
外資系生保会社営業マン Lさんのケース

 Lさんはいくら業績を上げてもあまり給与に反映されない現在の会社を辞めて、結果次第では億万長者も夢ではない日本に進出したばかりの外資系生命保険会社へ転職しました。

 まわりの同僚はすべてライバルという、競争の激しい世界に身を投じるのには多少の不安もありましたが、流した汗の分だけ報われることに、そんな気持ちもすぐに忘れてしまいました。

 研修も終わり、現場に出ると幸運にもほどなく契約が取れました。「これはこれまでのノウハウの賜物だ」と以前勤めていた会社に今さらながら感謝しました。以前のLさんは不動産売買の営業マンをしており、各種セミナーを受けることで数々の説得テクニックを身につけていたからです。

 「この調子でいけば、年度末にはルーキー・オブ・ザ・イヤーとして表彰されるのも夢じゃない」。そんな期待に胸を膨らませながら、仕事に精を出していました。

 ところがある日、最初に契約した顧客から突然解約したいと電話がかかってきました。「他の会社に切り替えたい」と言うのです。とにかく出向いて、なんとしても翻意させなければならない。しかし、最終的にLさんはあきらめざるを得ませんでした。Lさんの失敗の原因はどこにあったのでしょうか。

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榊 博文 [慶応義塾大学文学部教授/社会学博士]

慶応高校から慶応義塾大学経済学部を経て、慶応義塾大学院社会学研究科博士課程修了。米国スタンフォード大学留学。専門は社会心理学。主として効果的な説得戦略、およびイノベーションの効果的な普及戦略に関する研究に従事。主な著書に『説得と影響―交渉のための社会心理学』『日本列島カルト汚染―説得と勧誘の社会心理学』(いずれもブレーン出版)などがある。


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