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トップ営業マンの説得術

「フレンドリーな関係」を築いて、説得を円滑に

テクニック3:親密度を高める「フレンドリー・テクニック」

榊 博文 [慶応義塾大学文学部教授/社会学博士]
【第13回】 2008年8月5日
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営業において、説得力・交渉力は不可欠なもの。これまでは自己流で身体で学ぶというのが主な方法でしたが、説得のメカニズムを「科学」しておけば、誰でも効果的に説得力を身につけられるのです。

今回は、トップ営業マンたちが実践しているテクニックの3つ目「フレンドリー・テクニック」について、ご紹介します。

相手と
フレンドリーな関係に!

 「フレンドリー・テクニック」とは、説得者が相手と意図的に友好関係を築き、親密さの程度を増加させ、相手の説得者に対する好意度を高めることによって説得する方法です。

 説得者が相手に身の上話をする、優しくする、思いやる、世話をする、友だちのような口調で話す、共通の話題を話すといったアプローチを試みると、説得者に対する相手の緊張が和らいで親密さを感じるようになり、時には意気投合したりして説得交渉を円滑に進めることができます。

 例えば下記のようなケースです。

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【事例】
行きつけの美容院でシャンプーとコンディショナーの購入を以前から薦められていましたが、手持ちのものがあるのでいつも断っていました。ある日、シャンプーをしてくれる男の子が「車の免許を取ったので車を買いたいと思っているんですが、今乗られている車はどうですか?」と話しかけてきました。私は運転歴も長く、2000ccクラスの車も軽自動車も乗っていたので、車に関する利点も欠点もかなり熟知していると自負しています。そのため、いつになく車の話で盛り上がってしまいました。男の子は話の流れでシャンプーとコンディショナーを薦めてきました。店を出るときには、私はシャンプーとコンディショナーを購入していました。
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 この事例では車という共通の趣味を話すことで、フレンドリーな関係をつくったことがうまく説得に結びついています。

 フレンドリー・テクニックは、自分を説得者としてではなく、親しい友人のような感じを与え、魅力のある人物と思わせることがポイントになります。

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榊 博文 [慶応義塾大学文学部教授/社会学博士]

慶応高校から慶応義塾大学経済学部を経て、慶応義塾大学院社会学研究科博士課程修了。米国スタンフォード大学留学。専門は社会心理学。主として効果的な説得戦略、およびイノベーションの効果的な普及戦略に関する研究に従事。主な著書に『説得と影響―交渉のための社会心理学』『日本列島カルト汚染―説得と勧誘の社会心理学』(いずれもブレーン出版)などがある。


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