26年間、外資系証券会社の外国株部門で活躍した外国株のエキスパートが初めて明かす、個人投資家のための外国株投資法。連載2回目の今日は、著書『外国株一筋26年のプロがコッソリ教える 日本人が知らない海外投資の儲け方』のなかから、ユニークな銘柄を紹介します。

知られざるオモシロ携帯会社

 今、まさに、経済成長の入り口に立っている新興国やフロンティアへの投資の魅力をお伝えするこの連載。今日は、ちょっと面白い銘柄を紹介したいと思います。
これ1つでフロンティア全体に投資できるADR銘柄です。

 「ミリコム・インターナショナル・セルラー(Millicom International Cellular S.A.)」をご存じでしょうか。
 同社は、「tigo」のブランドで、中南米とアフリカの13ヵ国で携帯電話サービスを提供している会社です。
 大手が参入しないような経済規模の小さな国々でトップシェアを確保することを戦略に、13ヵ国のうち、12の市場で1位か2位という高いシェアを誇っています。

 正直、ミリコムが展開している地域は貧しい国が多いため、顧客ひとり当たりの利用料金は1ヵ月10ドル以下、3分の1の顧客の利用料金は1ドル以下です。
 一見、儲かりそうもないように見えますが、こうした国々も今後、都市化が進み、中流階級が増えてきますから、それを見越してシェアを押さえておく作戦なのでしょう。
現在の契約者数は4700万人ですが、潜在的な顧客数は2億7000万人とされています。

ショートメッセージで送金できる!

 フロンティアならではのおもしろいサービスもあります。
SMS(ショートメッセージ)を使った送金サービスもその一つです。