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相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記

高運賃の北総鉄道に代わる別の選択肢を!
新しい生活バスを自力で運行する住民の気骨

相川俊英 [ジャーナリスト]
【第89回】 2014年3月18日
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 こんなことを言うと一笑に付されてしまうかもしれないが、より暮らしやすい社会になるための一助にほんの少しでもなればとの思いで、ひたすら記事を書き続けている。

 と言っても、天下国家をテーマにしているわけではなく、生活に密着した話題を追っている。様々な地域の日常の諸課題を取材対象とし、こまめに現場に足を運ぶドブ板取材を重ねて、あまり耳目を引かない地味なローカル記事を執筆することに徹している。

 そんな取材姿勢を貫いているからか、記事の内容は行政の取り組みを批判したり、問題点を指摘するようなものが多い。だが、それは結果的にそうなっているのであって、当初から何かを批判や攻撃、反対することを目的にして書いているわけではない。

 そもそも憂さを晴らしたり、溜飲を下げるような記事に価値は乏しいと考えている。より良い明日につながらないからだ。それだけではなく、単なる批判のための批判や反対のための反対は、課題解決をより困難にしてしまうと認識している。

 そもそも「100の批判よりも1つの提案・提言の方が尊い」と考える。そして、さらに「100の提案・提言よりも1つの実践の方がより尊い」と思っている。つまり、より暮らしやすい社会にするための実践こそが、最重要なものだと考えている(行政は本来、そのために存在し、その活動のために我々は税金を払っているはず)。

 課題解決につながる動きこそ、本来、広く伝えるべきものだと認識している。残念ながら、そうした事例に出会えることが少ないのである。

千葉ニュータウン駅まで1130円
北総鉄道はなぜこんなに高運賃か?

 3月9日の日曜日、小さなシンポジウムを取材するため千葉県印西市に向かった。会場は、北総鉄道の千葉ニュータウン中央駅近くの公民館だった。シンポジウムは、「生活バスちばにう友の会」(武藤弘代表)という住民グループが主催したものだった。

 渋谷から地下鉄半蔵門線の電車に乗り込み、押上駅で成田空港行きの成田スカイアクセス特急に乗り換えた。停車駅が少なく、電車の走りは快調だった。ほどなく、目的地の千葉ニュータウン中央駅に到着。渋谷から1時間ほどで、思っていたほどかからなかった。

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相川俊英 [ジャーナリスト]

1956年群馬県生まれ。放送記者を経て、1992年にフリージャーナリストに。地方自治体の取材で全国を歩き回る。97年から『週刊ダイヤモンド』委嘱記者となり、99年からテレビの報道番組『サンデープロジェクト』の特集担当レポーター。主な著書に『長野オリンピック騒動記』など。


相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記

国政の混乱が極まるなか、事態打開の切り札として期待される「地方分権」。だが、肝心の地方自治の最前線は、ボイコット市長や勘違い知事の暴走、貴族化する議員など、お寒いエピソードのオンパレードだ。これでは地方発日本再生も夢のまた夢。ベテラン・ジャーナリストが警鐘を鳴らす!

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