プライベートブランド(PB)をリニューアルし、4月以降、新商品も順次投入していく——。

 小売り業界2強のセブン&アイとイオンは、4月以降の戦略の中心にPB強化を掲げる。何かとその動向が比較される両グループだが、増税対策としては戦略の方向性がぴたりと一致している。

 消費増税で顧客の「価格に対する商品価値が妥当か」という目が、いっそう厳しくなること確実だと、本連載で再三述べてきた。小売り各社にとっては、3月までの感覚で、商品を仕入れて値付けし、店頭に並べても、これまでのように売れるとは限らない。

 無印良品は価格を据え置き、3%分の値下げを行う。また、本連載第16回でも詳述したように、大手ディスカウントストアのドン・キホーテは、すでに2年前から商品構成を見直し、粗利益の改善に取り組んできた。結果的に1.2ポイントの粗利益率の改善を達成し、それを「さらなる値下げの原資にする」方針だ。

販売力を背景にPB開発
メーカーにもメリット大

 両グループは「プライベートブランド(PB)の強化」を加速する方針だ。これは“強者ならでは”の対策だと言える。

 PBは端的に言うと、小売りとメーカーが組み、一緒に商品開発を行い、その商品は原則、その小売りグループでのみ販売される。セブン&アイは「セブンプレミアム」であり、イオンは「トップバリュ」だ。

 小売り側にとっては、自社でしか扱っていない独自の商品を展開できること、自らの意向を商品コンセプトに反映できること、製造数量や製造方法、原材料、仕入れ方法などによるが、同様のナショナルブランド(NB)よりも安く仕入れることができ、店頭で価格訴求力を持たせる事ができるなど、メリットは大きい。