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上久保誠人のクリティカル・アナリティクス

企業も大学も学生も不幸な「エントリーシート就活」
昔ながらの採用方法に戻してみてはどうか

上久保誠人 [立命館大学政策科学部教授、立命館大学地域情報研究所所長]
【第78回】 2014年3月20日
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 ロシアがクリミア自治共和国を併合した。ウラジーミル・プーチン露大統領は「クリミアの住民が選択したことだ」と、併合の正当性を主張している。ここまでは、この連載の想定の範囲内だ(前回第77回を参照のこと)。ロシアにとって、問題はここからだろう。20年という長いスパンで見れば、ロシアは既に西側との闘いに敗れている。いかにその事実を隠し、メンツを保ちながら、事態を収束させていくか。プーチン・ロシアにとって、西側とのギリギリの駆け引きが続いていくだろう。

昔の就職活動:
エントリーシート(ES)がなかった時代

 今回は大学生の「就職活動(就活)」について書いてみたい。「上久保ゼミ」でも、3回生15人が年明けから一斉に就活に入っている。例年、就活が始まると学生はゼミに出てこなくなる。学生から「説明会です」「面接です」と言われると、学生にとっては人生がかかっている問題だけに。教員としては無理に「ゼミに出席しなさい」とは言えなくなるのが現実だ。

 ただ、学生にとっては迷惑なことだと思いながら、彼らに積極的に話しかけてみて、就活の現状を確認してみた。就活に関しては、DOLでも多数取り上げられているので、ある程度知っているつもりだったが、実際に就活を経験している学生に話を聞くと、なかなか興味深い発見があった。なによりおもしろかったのは、「(エントリーシート(ES)」という我々が就活をした時代には存在していなかったものを、学生から初めて見せてもらったことだった。

 筆者は、いわゆる「バブル入社組」であるが、その時代の就活は、「OB訪問」から始めたものだった。「個人情報保護法」がなく、大学の就職部(現在では、キャリアオフィスという、ハイカラな名前に変わっているが)にはさまざまな企業に勤めるOBの電話番号がファイルされていた。我々の時代の学生は、まず就職部を訪ねて、このファイルを手に取って、OBに連絡することが就活の始まりだった。

 今思えば、就職部の入り口にはセキュリティーもなく学生のふりをして誰でも入って、電話番号をメモすることができた。現代の「個人情報保護」の感覚からすると恐ろしい話であるが、おおらかな時代だったといえる。

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上久保誠人 [立命館大学政策科学部教授、立命館大学地域情報研究所所長]

1968年愛媛県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、伊藤忠商事勤務を経て、英国ウォーリック大学大学院政治・国際学研究科博士課程修了。Ph.D(政治学・国際学、ウォーリック大学)。博士論文タイトルはBureaucratic Behaviour and Policy Change: Reforming the Role of Japan’s Ministry of Finance。

 


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国際関係、国内政治で起きているさまざまな出来事を、通説に捉われず批判的思考を持ち、人間の合理的行動や、その背景の歴史、文化、構造、慣習などさまざまな枠組を使い分析する。

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