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領域を超える経営学
【第12回】 2014年4月7日
著者・コラム紹介バックナンバー
琴坂将広 [立命館大学経営学部国際経営学科准教授]

第12回
なぜ、経営学はこれほど誤解されてしまうのか?
自然科学との対比で社会科学の本質を読み解く

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ベンチャー企業の経営者として実務に携わり、マッキンゼー&カンパニーのコンサルタントとして経営を俯瞰し、オックスフォード大学で学問を修めた琴坂将広氏。『領域を超える経営学』(ダイヤモンド社)の出版を記念して、新進気鋭の経営学者が、身近な事例を交えながら、経営学のおもしろさと奥深さを伝える。連載は全15回を予定。

「経営学とは何か」の答えは1つではない

 「経営学とは何か?」という問いは、一生問い続けることができるほど奥深いものです。たとえ1つの答えが見えたとしても、別の答えの存在に気づかされることがあるような、永遠に続く問いだと言ってもいいでしょう。

 これはすなわち、「人間とは何か」であったり、「国家とは何か」という問いに近いとも言えます。人間が創りだした概念や、人間の行動というものの複雑性は、唯一無二の絶対的な事実をなかなか提示してくれません。

 さらに、経営学には、社会科学の研究領域としての経営学と、経営という行為の実践理論としての経営学という二面性が存在します。

 経営学はすなわち、一方では、他の社会科学と同様に、人間社会の構造と動態を説明し得る普遍的な理論を探求します。そして同時に、経営という行為を行う組織と個人に対して、実学として実践に資する知識と考え方を提供しなければならないのです。

 この二面性ゆえに、経営学が「役に立たない」「二流の学問である」という誤解を受けやすいということは、『領域を超える経営学』(ダイヤモンド社)の第1章で述べました。

 では、経営学とはどういうものなのでしょうか。

 今回もブログのように、とくに社会科学である経営学と、自然科学の違いについて思うところを書かせていただきます。

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琴坂将広(ことさか・まさひろ) [立命館大学経営学部国際経営学科准教授]

慶應義塾大学環境情報学部卒業。在学時には、小売・ITの領域において3社を起業、4年間にわたり経営に携わる。 大学卒業後、2004年から、マッキンゼー・アンド・カンパニーの東京およびフランクフルト支社に在籍。北欧、西欧、中東、アジアの9ヵ国において新規事業、経営戦略策定のプロジェクトに関わる。ハイテク、消費財、食品、エネルギー、物流、官公庁など多様な事業領域における国際経営の知見を広め、世界60ヵ国・200都市以上を訪れた。
2008年に同社退職後、オックスフォード大学大学院経営学研究科に進学し、2009年に優等修士号(経営研究)を取得。大学の助手を務めると同時に、国際経営論の研究を進める。在籍中は、非常勤のコンサルティングに関わりながら、ヨットセーリングの大学代表選手に選出されるなど、研究・教育以外にも精力的に活動した。2013年に博士号(経営学)を取得し、同年に現職。専門は国際化戦略。
著書に『領域を超える経営学』、共編著に『マッキンゼー ITの本質』(以上、ダイヤモンド社)、分担著に『East Asian Capitalism』(オックスフォード大学出版局)などがある。
Twitter:@kotosaka


領域を超える経営学

ベンチャー企業の経営者として実務に携わり、マッキンゼー&カンパニーのコンサルタントとして経営を俯瞰し、オックスフォード大学で学問を修めた琴坂将広氏が、3つの異なる視点でグローバル経営の過去、現在、そして未来を語る。『領域を超える経営学』(ダイヤモンド社)の出版を記念して、新進気鋭の経営学者が、身近な事例を交えながら、経営学のおもしろさと奥深さを伝える。連載は全15回を予定。

「領域を超える経営学」

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