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よい睡眠は昆布と青魚から
子どもでも意識してDHAを

井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
【第194回】

 4月に入り、可愛い我が子も進級、進学、あるいは就職という環境の変化に直面していることだろう。

 新しい環境になれるまでは何かとストレスに遭遇する。生活リズムが乱れ、子どもといえども睡眠の質が低下しやすい。そこでお薦めなのが、藻類や青魚に豊富に含まれるオメガ3脂肪酸ドコサヘキサエン酸(DHA)。先月、睡眠専門誌に掲載された英国の疫学的調査から。

 調査では英国の7~9歳の健康な小児395人を対象に日頃の生活を調べ、そのうち362人(女子は170人)を2群にわけ、片方に1日600ミリグラムの藻類DHAサプリメントを、もう片方にはプラセボ(偽薬)を16週の間、飲んでもらった。ちなみに生活調査では、約4割の子どもが治療を必要とするレベルの睡眠障害を抱えていることが明らかになり、研究者は「由々しき事態」と警告を発している。

 さて結果をみると、血中DHAレベルが高い子どもは睡眠が良好で、DHAサプリ摂取により、中途覚醒を予防して睡眠時間を増やすことが明らかになった。客観的な睡眠の質を知るために、睡眠─覚醒パターンを測定するアクチグラフを使った解析(対象43人)では、サプリ摂取群で睡眠時間が1晩当たり58分増加し、途中で目覚めることなく「ぐっすり」眠れていたのである。

 DHAは血液サラサラ成分として知られているが、近年は脳神経の活性化・保護成分として研究が進んでいる。同研究チームの以前の報告では血中DHA濃度が極端に低い場合、子どもたちの気分や行動、学習に影響することが示唆された。今回の結果をみると、脳神経への直接的な影響もそうだが、「睡眠障害」という具体的な問題が、行動や学習面に大きく関係しているのかもしれない。

 大人でも睡眠不足は不調に直結する。まして子どもをや、だ。最近はDHA豊富な海藻類や青魚を食べる子どもは少なくなった。家庭の食卓も手軽な肉類に頼ってしまいがち。新しい生活になれるまで、親子そろってDHAのサプリを利用するといいかもしれない。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)

週刊ダイヤモンド

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 

週刊ダイヤモンド編集部


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