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三谷流構造的やわらか発想法

電車遅延のアナウンスが多いのはなぜ?
~4月、新年度の音風景

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第84講】 2014年4月17日
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書斎で耳を澄ますと、聞こえてくる。
カゴ一杯の泣き声

 書斎の外は歩道付きの道路です。そこは、近くの保育園の「お散歩」コースにもなっていて、元気な保育士さんたちの声が、毎日響いています。「お散歩」といっても、歩いているのは半分くらいで、その子たちはロープをつかんで列から離れないようにトコトコトコトコ。残りの半分は1~2歳児たちで、6~8人ずつくらいがカゴに入れられて、転がされていきます。外気や陽に当たるのは、大切ですもんね。

 4月初めのある日、幼児たちの大きな泣き声が、外から聞こえてきました。しかも何人も同時に。

 2階の窓から覗いてみると、いつもの「お散歩」姿でしたが、カゴの中の子どもたちが、泣いていたのです。しかも、みんな。

 一瞬、何が起きたのかわかりませんでしたが、すぐ理解しました。「ああ、新学期だった」と。

 泣いていたのは、4月から保育園に入った子どもたちでした。まだまだお母さんたちが恋しいのです。きっと朝から泣いていた子もいたでしょう。そして、泣き声は伝染します。カゴ一杯のかわいい泣き声は、しばらく続くでしょう。

 でもそれも1ヵ月の話。カゴ一杯のかわいい泣き声は、4月、新年度の音なのです。

鳥の鳴き声も、4月に増える?

 鳥の声も、そうです。自宅の小さな坪庭には高さ10mのカツラの木もありますが、お隣が緑の多い大きなお寺さんなので鳥が多く、オナガやメジロの鳴き声が、4月になると急に聞こえはじめます。

 ウグイスは年中鳴いていますが、初春から晩秋の繁殖期に「ホーホケキョ」と鳴き、春告げ鳥とも呼ばれます。

 気象庁の「うぐいすの初鳴日」観察によれば、それは九州から関東までの西日本では3月初、北陸から東北では4月以降となっています。だから新学期の音、と言えるのは北日本だけということになりますが…。

 ただ私がウグイスも「4月の音」と感じるのは、その頃から「部屋の窓を開ける」からかもしれません。冬から初春にかけて締め切っていた部屋の窓を、気温が20℃も超えると、開けておくことが多くなります。

 そうすると急に、外の音が部屋の中になだれ込んでくるわけです。

 春、部屋に「音」が急に増えるのは、ただそれだけのことかもしれません。みなさん、窓を開けましょう!

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三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

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