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海外戦略アドバイザー杉田浩一が徹底解説 ミャンマービジネス最前線

中国から移転しても製造コストはわずか10%減!?
製造業の進出の成功を左右する生産効率管理力

杉田浩一 [株式会社アジア戦略アドバイザリー 代表取締役]
【第17回】 2014年4月17日
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 中国の人件費の上昇に伴い、より安いミャンマーへの工場移転を考える動きが増えてきている。中国より安価な工員の賃金レベルは確かに魅力的だ。一方で、ミャンマーにおいては、インフラ面の未整備をはじめとしたコスト上昇要因も存在する。結果として、中国からミャンマーに製造拠点を移すことは、どの程度メリットがあるのだろうか。逆に、ミャンマーでコスト削減効果を実現できるような生産品目とは、どのような品目なのだろうか。

 今回ご紹介するのは、2012年4月からミャンマーで縫製業及びプラスチックの成型を中心とした、軽工業品の製造を行っているゴールデンバーグ社だ。中国での経験をもとにミャンマーに乗り込み、現地のリスクにさらされながらも、今まで事業を展開してきた。その進出に至る経緯や考え方は、まさに大胆果敢な華僑系企業の進出プロセスだ。彼らの進出のケースから、ミャンマー進出のコスト削減効果を見ていきたい。

社長の金沢氏は、単身中国に乗り込み
徒手空拳で工場を立ち上げた

 新たに海外に進出する際には、その国での可能性やリスクについて、なるべく詳細な情報を集め、その内容を検討し進出の是非の判断を下す。ミャンマーをこのような一般的な検討プロセスから製造業の進出先として見た場合、今まではまだインフラや部品の供給網の貧弱さなどから、進出のタイミングではないとの結論に至るケースが多かった。

 その結果、製造業でのミャンマー進出は、今のところ製造委託型の縫製業等を除くと、それほど多く進んではいない。

 前回ご紹介したが、その理由を改めてまとめてみよう。

1 インフラが未整備であること
2 法制が未整備であること
3 投資先国の情報不足
4 法制の運用が不透明
5 管理職クラスの人材確保が困難
6 治安・社会情勢が不安

 一方で、このような環境下であるにもかかわらず、ミャンマー進出を選択し、既に実行に移している企業も存在する。これらの企業は、上記の問題点に対してどのように向き合っているのだろうか。

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杉田浩一 [株式会社アジア戦略アドバイザリー 代表取締役]

すぎた こういち/カリフォルニア大学サンタバーバラ校物理学及び生物学部卒。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)経済学修士課程卒。15年間にわたり複数の外資系投資銀行にて、海外進出戦略立案サポートや、M&Aアドバイザリーをはじめとするコーポレートファイナンス業務に携わる。2000年から2009年まで、UBS証券会社投資銀行本部M&Aアドバイザリーチームに在籍し、数多くのM&A案件においてアドバイザーを務める。また、2009年から2012年まで、米系投資銀行のフーリハン・ローキーにて、在日副代表を務める傍ら東南アジアにおけるM&Aアドバイザリー業務に従事。2012年に、東南アジアでのM&Aアドバイザリー及び業界調査を主要業務とする株式会社アジア戦略アドバイザリーを創業。よりリスク度の高い東南アジア案件において、質の高いアドバイザリーサービスの提供を目指してASEAN各国での案件を遂行中。特に、現地の主要財閥との直接の関係を生かし、日系企業と現地企業間の資本・業務提携をサポートしている。ミャンマーにおいては、大手事業会社、総合商社、金融機関等の進出戦略立案及びその実行サポートに携わる一方で、2012年よりダイヤモンド・オンライン(Diamond Online)にて、3年間にわたり人気コラム『ミャンマー その投資ブームは本物か』『海外戦略アドバイザー杉田浩一が徹底解説 ミャンマービジネス最前線』を連載。


海外戦略アドバイザー杉田浩一が徹底解説 ミャンマービジネス最前線

民主化へ舵を切り、欧米の経済制裁が解除されたことで、世界中の企業の耳目が集まるミャンマー市場。具体的な民主化政策の実行からわずか1年で、会社法や外国投資法など進出する企業にとって重要な法律が施行され、市場として環境が整い始めた。本連載では、企業進出の現場から何が具体的な問題点なのか、またそれを乗り越えるようどのような努力が現在なされているのかについて見ていきたい。「ミャンマー その投資ブームは本物か」に続く、連載第2弾。綿密な現地取材をもとに、ミャンマービジネスの最前線を追う。

「海外戦略アドバイザー杉田浩一が徹底解説 ミャンマービジネス最前線」

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