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認められたい私、認めてくれない社会~「承認不安時代」の生き方~

「褒められて伸びるタイプ」の若者が
成長できないたった1つの理由

梅田カズヒコ [編集・ライター/プレスラボ代表取締役]
【第17回】 2014年4月23日
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これまで当連載では「承認欲求」が強くなっている社会について、社会的な背景を中心にその原因を探ってきた。特に、若者層で「社会に認められなくて右往左往している人」が増加している背景を中心に語ってきたが、今後はビジネスを中心に、彼ら、彼女らとどう折り合いをつけていくかを論じようと思う。

前回は、「仕事への意欲が低い“ゆるふわ社員”をどう扱うか」という難題をテーマに、マネジメントをする立場からこの問題を考えた。そこで今回は、逆の立場であるマネジメントされる側、つまりプレーヤーである部下が、褒められたい・認められたいといった安易な承認欲求に頼らず、組織でどのように振る舞えば良いのかを考えていきたい。あなたのビジネスシーンでお役に立てれば幸いである。

注意されると「ごめんなさい」と謝るが
翌日には忘れている社員

 先日、ある同業者の先輩と会った時、とても印象に残る話をされた。

 「私の部下の△△さんは、仕事上のミスについて注意しながら再発を防ぐために長時間のミーティングをすると、『私の不注意でごめんなさい』と何度も謝るんだけど、彼が仕事上のミスをしたときに取引先との関係に支障が出ないよう私がフォローしても『ありがとうございます』とは言わないんだよね。そのときに、この人は、“だから成長しないんだ”と気づいた」

 目から鱗が落ちる話だった。なるほど心当たりがある。僕のかつての部下だった佐藤さん(仮名)は、地頭の悪い社員ではなかったが、成長しなかった。僕たちの教え方がまずかったのかもしれないが、その社員には“あるクセ”があった。仕事上のミスを指摘すると、誰よりも早く「すみません」と謝るのだ。

 こちらとしては再発を防ぎたいので、どのような状況でミスが発生したか聞こうとするのだが、「すみません、すみません」の一点張りで会話にならない。この場合、「すみません」というのは、コミュニケーションの拒絶である。白旗を上げることで、それ以上のコミュニケーションを取りたくないというサインなのだ。案の定、彼は次回も同じミスをした。

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梅田カズヒコ [編集・ライター/プレスラボ代表取締役]

ロスジェネ世代(1981年生)の編集・ライター。フリーライター、編集プロダクション勤務を経て2008年より株式会社プレスラボを起ち上げる。著書に『エレベスト』(戎光祥出版)。web上のニュースサイト「下北沢経済新聞」編集長。「GetNavi」(学研)誌上で『コンビニ研究室』連載中。他に「日経トレンディネット」「COBS ONLINE」「R25」「サイゾー」など主にネット媒体で執筆中。起業したのは旺盛な独立心と言うよりも、むしろサラリーマンの職場における煩わしい人間関係から逃げるため。
ツイッター:@umeda_kazuhiko


認められたい私、認めてくれない社会~「承認不安時代」の生き方~

「強迫観念にとらわれたかのようにメールの返信を急ぐ人」、「ランチを一緒に食べる友達がいないと思われるのがイヤで、トイレでご飯を食べる人」……。オジサンには一見不可解な現代の若者に特徴的なこれらの行動。こうした行動を駆り立てる原因を探っていくと、彼らの「認められたい」という思いに行きつく。この連載では、「承認」をキーワードに、特に若者の間で広がる現代社会の生きづらさの正体を考える。

「認められたい私、認めてくれない社会~「承認不安時代」の生き方~」

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