なぜ「長男長女」は就活に強いのに、
「次男次女」は就活が苦手なのか
「長男長女」と「次男次女」では、どちらが就活に強いのか――?
この興味半分の疑問を解くために、内定を3つ以上獲得した学生100人と、内定0のままで就活が終わってしまった学生100人に、就活に関するアンケート調査を行った。結論から言うと、一人っ子を含む長男長女のほうが次男次女よりも“就活に強い”ということが判明した。
少子化の時代で一人っ子の家庭が増えているとはいえ、内定を3つ以上獲得した第一子が60%に対して、第二子、第三子の内定を3つ以上獲得している割合は、両方を足しても40%しかなかった。また、第二子以降の内定3の数は、内定0の数に比べて、13ポイントも低く、いかに第二子、第三子以降の子が就活を得意としていないかが読み取れる。
では、なぜ、長男長女が就活に強くて、次男次女が就活を苦手としてしまうのか?
おそらく、子どもにとっての就活は、親への恩返し、責任感の現れなのではないだろうか。第一子、一人っ子は、当然のことながら、親の注目を一身に受ける。そのため、子どものほうも、しっかりと就活をしなければ、親に申し訳ないという気持ちが働き、全力で就活を行うことになる。その結果が、第一子、一人っ子の内定率の高さがデータに表れたと考えれば、この結果にも納得がいく。
対して、第二子以降の就活の弱さは、家族間の緊張感の薄さが数値として表れてしまったのではないか。「なんとかなる」「大丈夫だろう」という、第二子以降に対する親の“油断”が、就活に対する準備態勢の不足に繋がったと考えられる。