就活、終活、婚活……。今やいろんな「○活」がある中で、今回取り上げたいのは“菌活”である。暑い時期には野菜ジュースや酵素ジュースを飲んでいた健康志向の人たちの中にも、なかなか気温が上がらない秋からの冬のうちに、「冷たいものはもうちょっと…」と菌活にシフトした人がちらほらいる。
菌活とは何かというと、菌、それも、もちろん良い働きをしてくれる菌を積極的に摂ることをいうようだ。それによって善玉菌が増えて腸内環境が整えば、多くの人が悩む便秘が解消されるだけでなく、免疫力も上がるし美肌にもなる。
人の消化管には100兆以上もの菌が存在しているといわれるが、そのすべてが良い働きをしてくれているわけではなく、年をとると悪玉菌が増える傾向にある。だからこそ、良い菌を補って腸内環境を整えることの価値が増すのだ。
そして、便秘の悩みなんてない、という男性も他人事と思わないでほしい。悪玉菌が減るということは、有害物質が減るため、解毒のために酷使される肝臓の負担が減る。日頃お酒の量が多かったり、加工食品や添加物が多いものをよく食べる人も、良い菌を意識して取り入れる必要があるのだ。
菌活しているのになぜ?
なかなか便秘が解消しない理由
菌活をしている、という方々の食事記録を見せていただくと……なるほど、それらしき食材がずらりと並んでいる。たとえば、こんな感じだ。
朝 パン+味噌バター、ヨーグルト
昼 きのこスープ
夜 鶏肉の塩麹グリル、ごはん、味噌汁、サラダ
でも、「便秘解消のために菌活をしているのになかなか解消されない」という。こんなに良いものをとっているのになぜ?と思うかもしれないが、あまり驚きがないのが正直なところだ。というのも、便秘に悩む女性には、ダイエットを意識して食事量が少ない方が多く見られる。
食事記録にあるような、その食事量の少なさこそが、便秘の原因にもなり、代謝の悪い、痩せにくい体を作ってしまうのだが…。せっかく菌活をしているのだから、望む結果を出せるように、その他の原因も考えてみたい。