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企業小説 黒字化せよ! 出向社長最後の勝負
【第4回】 2014年5月12日
著者・コラム紹介バックナンバー
猿谷雅治

【プロローグから第1章までを公開!(4)】
「いつかは自分の机を持ちたい」
たたき上げ工員たちの夢

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万年赤字会社はなぜ10カ月で生まれ変わったのか? 実話をもとにした迫真のストーリー 『黒字化せよ! 出向社長最後の勝負』の出版を記念して、プロローグと第1章を順次公開。岡田常務の案内で、社内を見てまわる沢井。さっそく疑問がわき上がる。(連載第1回目、第2回目、第3回目はこちら

赴任ーー組織を知る

 事務所で一服したあと、沢井と藤村は新しい作業服と安全帽を身につけて、渋谷前社長の案内で現場を巡回した。

 東西に走るメイン道路を東へ行くと、すぐ右手にもっとも大きい鋳造工場がある。
 その建物のなかに製造部の事務所があった。
 事務所は意外に広く、ズラリと並べられたデスクに、管理者やスタッフが大勢忙しそうに働いていた。

 そのほぼ中央のデスクから常務取締役・製造本部長の岡田弘行が急ぎ足で近づいてきた。

 「製造部内は自分がご案内します」
「ああ、よろしく頼みます。とりあえずこの事務所のなかから説明したほうがわかりやすいと思うが……」
「ハイ、では製造工程にしたがって機能別にデスクを配置してありますので、前工程のほうから説明いたします」

 岡田常務は高専卒の電気技術者である。
 昔は大東金属の社員であったが、今は太宝工業のプロパーの役員になっている。

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猿谷雅治 

 

さるや・まさはる。1952年東京大学経済学部卒業。住友金属鉱山(株)入社。経理、人事、組織、社長室のほか、事業部総務部長、関係会社出向などを経て1981年取締役就任。1984年常務取締役企画管理本部長。1993年富士短期大学教授。1996年富士短期大学副学長を経て富士短期大学経営研究所教授。1998年没。1964年、「目標による管理」を導入、実施して会社の業績向上に大いに寄与。人間を尊重する目標による管理の思想を中軸として、新しい経営管理論、組織論、リーダーシップ論などの実務への展開に力を注ぐ。主要著書に『目標設定による管理体制』『目標管理の要点』『目標管理の考え方』『創造的リーダーシップ』『仕事と目標と生きがい』などがある。

 


企業小説 黒字化せよ! 出向社長最後の勝負

実話をもとにした迫真の企業再生ストーリー。大会社で役員目前だった沢井は、ある日突然、万年赤字子会社への出向を命じられる。辞令にショックを受けつつも、沢井は1年以内に黒字化することを決意。しかし、新しく人を雇ったり機械や設備を導入する予算はない。今ある人材、設備で黒字化するには社員の意識を変えるよりほかにない。そこで沢井が講じた施策とは…?プロローグと第1章を公開。

「企業小説 黒字化せよ! 出向社長最後の勝負」

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