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夢は9割叶わない。
【第5回】 2014年5月29日
著者・コラム紹介バックナンバー
弘兼憲史

“会社に入ったら、3年は辞めないほうがいい理由”
自分の「強み」と「弱み」を知ることの大切さ

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どこに配属されるかは、
完璧に運の世界。

 新入社員全員はそれぞれどこかの工場に配属されて、工員として仕事をします。配属先の希望なんて受け入れてもらえるはずはなく、「どこの工場へ行くか」によって処遇が大きく変わってきます。これは完璧に運の世界でした。

 当時、人気が高かったのが録音事業部という、オーディオなどを作る部署。この部署には若い女の子がたくさんいて、1日中いい感じの音楽が流れ、まさに「楽しくおしゃべりしながら働く」という感じでした。少なくとも他の工場勤務の連中はみんなそう思っていました。まさに当たり部署というわけです。

 しかし、僕が配属されたのは、電気事業部という外れ部署。鉄板を打ち抜く音が1日中ガンガン鳴り響いている工場内で仕事をするので、働く人は全員が耳栓をしていました。身振り手振りをしなければ、ロクに会話もできません。

 また、「打ち抜いた合板をアルミで固める」という作業をする関係上、夏でもクーラーは一切なし。室温が下がると作業効率が下がるので、仕方がない措置とは言え、まさに地獄のような部署でした。

 ちなみに、僕らは毎朝、栄養補給の錠剤を飲んでから工場実習に入っていました。それだけでも、いかに過酷な環境かわかってもらえるでしょう(もちろん、当時と今では研修内容も、職場環境もまるっきり違うと思います)。

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    弘兼憲史(ひろかね・けんし)

    1947年、山口県岩国市に生まれる。早稲田大学法学部を卒業。
    1970年、松下電器産業株式会社(現:パナソニック株式会社)に入社。漫画家として独立するため1973年に退社。
    1974年、『風薫る』にて漫画家デビュー。その後、『人間交差点』で第30回小学館漫画賞、『課長 島耕作』で第15回講談社漫画賞、2000年『黄昏流星群』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、2003年日本漫画家協会賞大賞を受賞。
    2007 年、学術及びスポーツ・芸術分野における優れた業績等に対して、天皇の名で授与される『紫綬褒章』を受章する。
    サラリーマンとしての経歴を生かし、現代社会に生きるさまざまな大人たちの生活や、葛藤をテーマとした作品を描いている。代表作の『島耕作』 シリーズは、累計発行部数が4000万部を超え、団塊世代を中心に熱烈な支持を受けている。
    2014年、デビュー40周年を迎えるが、才能だけでも、努力だけでも生き残れない漫画という世界の中で、現在も連載を複数抱え、第一線を走り続けている。


    夢は9割叶わない。

    願えば夢は叶う――。よく使われる言葉です。果たしてそうでしょうか。
    現実には9割、いえ、もっと高い確率で夢は叶いません。ほとんどの人にとって、夢は夢で終わります。
    本連載でお伝えしたいことは、「夢」という言葉を「目標」に変え、実現可能なステージでいかに闘うか、というメッセージとその具体的な方法論です。
    『課長島耕作』『黄昏流星群』などの大ベストセラーを世に送り出し、努力だけでも、才能だけでも生き残れない漫画という世界の中で、40年にわたって第一線を走り続けてきた弘兼氏に、その極意を語ってもらいます。

    「夢は9割叶わない。」

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