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莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

それは「油条」、それとも「チュロス」
マックに挑む小さな中華料理店のしたたかさ

莫 邦富 [作家・ジャーナリスト]
【第208回】 2014年5月29日
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 今月上旬、このコラムで、中華風揚げパンと訳されることが多い中華菓子の「油条」とマクドナルドが販売を開始したチュロスを取り上げた(詳しくは「GW中のSNSで盛り上がった『油条』談義 人気の食文化は国境を越えて変身する」をご参照ください)。facebookや中国のSNS微博などでも賑やかな議論が交わされていた。油条はB級グルメの王というだけの貫録を見せた。

マックのチュロスの評価やいかに

 私のコラムを読んで、マクドナルドに駆けつけ、チュロスを味わってみた人も相当いた。インターネットにもこの試食の体験談がいろいろと出ている。総じて言えば、在日中国人の多くはマクドナルドのチュロスをそれほど評価していない。その長さから見れば、油条のややミニサイズと言えよう。膨らみ方も中途半端だ。まるで発育不良のまま商品化されたような感じがする。そのため、これはやはり油条ではなく、チュロスだと主張する人も相当いた。しかし、いろいろな食べ方を試してみて、形的にこれは油条とどこが違うのか、なぜチュロスという呼び方にしたのか、と疑問を出した人もいる。

 中国側の報道によると、どうもこのチュロスは中国で加工されたものだという。

 「(今年)3月7日、河北省検験検疫局燕郊事務所の検査に合格した廊坊欧爵士食品の初回1000箱、6.48トンの油条が日本の税関を無事通過した。中国の伝統的な食品である油条が欧米系ファストフードのマクドナルドを通じて日本上陸に成功したことになる。

 近年、多くの欧米系ファストフードが中国で現地化戦略を行っている。ケンタッキーが安心油条を売り出したのに続いて、マクドナルドも2013年に脆香(さくさく)油条の販売を開始し、さらにそのマーケットを日本にまで広げることが計画された。」

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莫邦富(モー・バンフ) [作家・ジャーナリスト]

1953年、上海市生まれ。85年に来日。『蛇頭』、『「中国全省を読む」事典』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーに。そのほかにも『日中はなぜわかり合えないのか』、『これは私が愛した日本なのか』、『新華僑』、『鯛と羊』など著書多数。


莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

地方都市の勃興、ものづくりの精度向上、環境や社会貢献への関心の高まり…中国は今大きく変わりつつある。先入観を引きずったままだと、日本企業はどんどん中国市場から脱落しかねない。色眼鏡を外し、中国ビジネスの変化に改めて目を凝らす必要がある。道案内人は日中を行き来する中国人作家・ジャーナリストの莫邦富氏。日本ではあまり報道されない「今は小さくとも大きな潮流となりうる」新発見を毎週お届けしよう。

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