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莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

次々に登場する中華の「B級グルメ」
老舗・横浜中華街の奮起に期待

莫 邦富 [作家・ジャーナリスト]
【第155回】 2013年5月16日
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 先月、東京都内の千駄ヶ谷で中華レストラン「猪八戒」を経営する友人から、上海の伝統的朝食メニューを楽しむ食事会をやりたい、顔を出してくれ、と頼まれた。

上海の伝統的朝食メニュー

 その朝食メニューとは豆乳、大餅(べたべた焼きのような上海風スナック)、油条(揚げパン)、粢飯◎(ツーファンガオ、四角い焼きおにぎりのようなスナック。◎は米偏に羔、以下同)だった。上海出身の中国人にとっては、そこにさらに「生煎饅頭」(焼き小籠包)、「小籠包」、陽春麺(何の具も入らないただのスープ麺)、葱油拌面(葱油と醤油を和えた麺)を入れれば、郷愁を誘う故郷の朝食の味がほぼ揃ったはずだ。

 友人の依頼も断れないが、大餅、油条、粢飯◎の魅惑にも勝てずに、その食事会に出るのを約束した。豆乳だけは、痛風に苦しめられている今はビールとともに飲まないようにした。

 facebookを通しての案内だけで60人くらいが店に駆けつけ、最後は満員御礼の札を出してしまったほどの盛況だっだ。当日の味については、口がうるさい私から見れば、冷凍物がほとんどなので今一つだったが、話題提供、郷愁を癒すという目的はかなり達成できたと思う。

 朝食メニューの「晩餐会」という発想に、参加者全員が賛辞を送っている。しかも、ほとんどの参加者がfacebookを利用しているため、facebookや中国版SNSの微博では、この食事会の話題でしばらくは持ちきりだった。

 そこで、日本に生活の基盤を移した80万人もの中国人社会も無視できない市場だということもあらためて認識した。

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莫邦富(モー・バンフ) [作家・ジャーナリスト]

1953年、上海市生まれ。85年に来日。『蛇頭』、『「中国全省を読む」事典』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーに。そのほかにも『日中はなぜわかり合えないのか』、『これは私が愛した日本なのか』、『新華僑』、『鯛と羊』など著書多数。


莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

地方都市の勃興、ものづくりの精度向上、環境や社会貢献への関心の高まり…中国は今大きく変わりつつある。先入観を引きずったままだと、日本企業はどんどん中国市場から脱落しかねない。色眼鏡を外し、中国ビジネスの変化に改めて目を凝らす必要がある。道案内人は日中を行き来する中国人作家・ジャーナリストの莫邦富氏。日本ではあまり報道されない「今は小さくとも大きな潮流となりうる」新発見を毎週お届けしよう。

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