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待ち受けるのは競争か共生か
ロボットが変える「産業と仕事」

週刊ダイヤモンド編集部
【14/6/14号】 2014年6月9日
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川田工業が開発したロボット
「NEXTAGE(ネクステージ)」の魅力

工場で人間と共に働く川田工業のNEXTAGE(写真提供・グローリー)

 平べったい頭に2つの目。二足歩行はできないが、2本の腕は肩、肘、手首と3つの関節を持ち、自由自在に動かすことができる──。

 川田工業が開発したロボット「NEXTAGE(ネクステージ)」は、これまで日本で普及してきた産業用ロボットの武骨な外見とは、まったく異なる。親しみやすい人型をしているのだ。

 違うのは外見だけではない。従来の産業用ロボットが、ハイパワーとスピードを誇り、周囲に人が近づかないことを前提としているのに対し、ネクステージは人との共存を目指している。“設備”ではなく、“パートナー”なのだ。

 川田工業がネクステージを開発したのは、単に外見を優しくして、生産現場の雰囲気を良くしようとしたためではない。そこには、れっきとした商機がある。

 日本のものづくりはハイパワーな産業用ロボットが並ぶ工場だけで成り立っているわけではない。多品種少量生産の現場や、商品サイクルが短く付加価値の高い製品を作る現場では、柔軟に作業内容を変更できる人の手に頼ってきた。

 そこに目を付けた川田工業は、人が並ぶ生産ラインに入り込めるロボットを開発したのだ。

 通貨処理機などを製造するグローリーでは、埼玉工場にネクステージ18台を導入している。あるラインでは4台のネクステージが並び、最後の工程を人間が担当する。つまり、“5人”のうち、4人分をロボットが担当している。

 まさしく、これがネクステージのメリットである。人型のデザインを採用し、サイズも人と同等で、周囲に人が近づくことができる。また、作業内容に関しても、導入する企業側がアプリケーションで自由に設定可能だ。つまり、人間が担当する工程を代替できるのだ。

 気を使ったのがデザインだ。人間の中に入り込むには、周囲の人間に緊張感を与えてはいけない。結果、楕円形の頭部のように親しみやすい雰囲気を持っている。人が指を挟まれたりしないようにアーム形状はあえて湾曲させ、安全性にも気を使っている。

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