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常にリアルを避けてきたグーグルが
通販でアマゾンに挑む「独自の仕組み」とは?

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第299回】 2014年6月11日
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「グーグル・ショッピング・エクスプレス(GSX)」のWEBサイト。利用可能エリアはまだ限定的だが、日々拡大中

 グーグル・ショッピング・エクスプレス(GSX)が、カバーする地域を拡大させている。

 GSXは、グーグルのショッピングと配達サービスで、オンラインで注文したものが即日、あるいは翌日届くというものだ。注文できる商品は、食品、洗剤やトイレットペーパーなどの日用品、文房具やオフィス用品、オモチャ、化粧品、スポーツウェアなど。

生鮮食品扱うアマゾン
グーグルは未着手

 食品はパスタや缶詰、スナック菓子、ベビーフードなどで、生鮮品は含まれていないが、地元のチョコレートや人気コーヒー店の豆などが含まれているのが魅力。また、オーガニック食品のスーパーである「ホールフーズ」の商品もあり、さらにアメリカの家庭には人気のある「コストコ」とも提携、シリアルやゴミ袋などをバルクで買える。価格は、自分で買物に出向いた時に支払う値段とまったく変わりない。

 確かグーグルは、以前もこうしたオンラインショッピングを試したことがあったと記憶しているが、成功はしなかった。扱う商品もまばらで、何といってもアマゾンにはとうてい勝てなかったのだ。

 ところが、今度はグーグルも本気のようだ。即日サービスはグーグルが始め、アマゾンが追従した。また、カバーする地域をきめ細かく広げており、グーグルがGSXのサービスをスタートさせたサンフランシスコやシリコンバレーでは、最近は配送を行う小型のグーグルトラックを本当によく見かけるようになった。アマゾンは駒をさらに進めて生鮮品にも手を広げているが、これからの競争はかなり激化するだろう。

グーグルの通販は
配送センターを持っていない

 ところで、アマゾンとグーグルとではショッピングのしくみが異なっている。アマゾンは、世界に100近い配送センターを抱え、ここから商品の発送を行っている。通常の商品の配送はUPSなどの配送業者が担い、一部郵便局が請け負っている部分もある。生鮮品だけは、アマゾン自身がトラック配送を運営し、即日や翌朝配達を敢行している。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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