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ミドルマネジャーのための「不機嫌な職場」改革講座

やり方が悪いと部下を萎縮させるだけ!
「厳しい指導」にまつわる誤解と正解

高橋克徳 [(株)ジェイフィール代表],重光直之 [(株)ジェイフィール取締役]
【第17回】 2010年3月3日
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 先週、立て続けに同じような話を聞きました。異なる2社のマネジャーが異口同音に、こう言うのです。

 「部下があれこれ言ってくるけど、何をどうしたいのかわからないときは、『で?』って一言で返すんです。一、二度言っても大抵ダメで、何度も繰り返します。それで、部下は委縮するんですよね、周りもシーンとなるし…・・・。そのうちだんだん相談に来なくなるし、嫌われてるのが何となくわかるし…・・・。スタイル変えなきゃって思うんですけど、なかなか難しくて…・・・」

 聞いた瞬間、「それはまずいでしょう」と心の中で叫んだものの、聞いていくうちに何となく「そんなスタイルも必要ではないか」と、いう思いがよぎりました。

信頼できそうな立派な上司が
部下の心を掴んでいるとは限らない

 教科書的に言うと、これは正しい部下の指導法ではないのかもしれません。でも、私が「それもあり!」と思ったのは、理屈ではなく、そのマネジャーたちの人柄です。

 2人とも話しているうちに、素直に「素敵なマネジャーだなぁ」と感じたのです。私と話しているときは、ニコニコといい笑顔でしゃべるし、豪快そうで裏表がない誠実な人柄が伝わってきます。自分の仕事にも厳しそうで、妥協がない感じです。

 「この人なら信頼できる」と思わせる雰囲気があるのです。だから、「この人の素直な言動を無理やり変えることは、何か大切なものをなくすのではないか」と直感的に思いました。

 その大切なものとは、相手を一人前として認めたうえで、「君は何をしたいのか?」と妥協することなく追求する厳しさです。自分に対する厳しさがないと、なかなか他人を追求し切れるものではありません。

 それは、「自分と仕事をするなら、このレベルでかかってこい」と言うメッセージでもあります。

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高橋克徳 [(株)ジェイフィール代表]

野村総合研究所、ワトソンワイアットを経て、ジェイフィールの設立に参加。組織における感情問題の解決や組織活力向上のコンサルティングに全力を注ぐ。多摩大学講師など、多方面で活躍。共著の『不機嫌な職場』(講談社)はベストセラーとなる。
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重光直之 [(株)ジェイフィール取締役]

株式会社ニイタカ、社団法人日本能率協会を経て現在に至る。ヘンリー・ミンツバーグ教授との出会いを機に、ミドルマネジャーを元気にする「リフレクション・ラウンドテーブル」を日本に導入し、プログラム開発とファシリテーターを担当。「感じる研修エンジニアリング」の普及にも力を入れ、スキット研修、演出家を招いての役作り研修など、多彩に展開中。

ホームページ:http://www.j-feel.jp(日本語)

 


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職場のコミュニケーションが崩壊し、社員の対立や生産性の低下に悩むミドルマネジャーが急増しています。ベストセラー『不機嫌な職場』の著者と「ミドル再生」を専門とする同僚が、管理職が不機嫌な職場を改革するための知恵を徹底指南します。

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