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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

教えることと学ぶことの「大転換期」

上田惇生
【第107回】 2008年12月16日
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断絶の時代
ダイヤモンド社刊
2520円(税込)

 「教育は、誰でも優れた仕事ができるようにするための方法論が開発されていない唯一の職業である」(『断絶の時代』)

 教育の世界では今のところ、天賦の教師に頼るしかなくなっている。しかし、天賦の教師は必要とされるだけはいない。

 すばらしい先生に何人も巡り会ったという者はいない。16年も学校へ行っていながら、すばらしい先生に1人も巡り会えなかったという者も多い。上級の学校ほど、よい先生がいなくなり、学ぶことがつまらなくなる。

 教育は知りえない世界であるかにさえ思われると、ドラッカーは言う。生徒がどれだけ学んだかはもちろん、はたしてなにかを学んだかさえ知りえない。人とカネを注ぎ込んではいるものの、そこから得ているものについては、学校を信用し期待するしかない。

 今日必要とされているものは、天賦の教師ではない。われわれは普通の教師をして正しい方法を手に入れさせ、仕事を正しく組織化させることによって、優れた成果を得なければならない。

 できない子などありえない。お粗末な学校があるだけである。だが、そのような学校があるのは、教師が愚かだったり、能力がないからではない。正しい方法と正しい道具が欠けているからである。

 「教えることと学ぶことは、今後数十年の間に恐ろしく変化する。大転換が行われる。教えることと学ぶことについての新しい知識がこの転換を可能にする」(『断絶の時代』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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