東京都議会の女性議員に対する悪質なヤジが問題となっている。

 渦中の塩村文夏都議が24日に外国人特派員協会で記者会見をしたことにより、このニュースは世界中を駆けめぐることになった。

 ヤジを飛ばした1人である自民党の鈴木章浩都議は23日、塩村都議に謝罪した上で記者会見し、あらためてヤジ発言を認めて謝罪。けじめとして自民党の会派を離脱した。

「公然たるウソ」は致命的
会派離脱だけでは許されない

 この件には2つの側面がある。

 ひとつはヤジ発言の内容がきわめて不適切で低劣であったこと。それを改めて検討する必要もない。

 もうひとつは、彼が当初、自分のヤジ発言を否定したこと。要するに公然とウソをついたことである。

 前者だけなら、発言後直ちにその否を認めて謝罪すれば、自民党の離党でも許されたかもしれない。この場合でも会派離脱だけでは世間は許さなかっただろう。

 後者は全く致命的で、遅かれ早かれ議員辞職は避けられまい。もしも本人が自ら辞職しなければ、自民党や都議会は当然辞職を勧告することになる。

 塩村都議は会見で、他にも悪質なヤジを飛ばした議員がいたと言っている。そして、一番ショックを受けたのは、「ヤジに迎合した笑い」だったとも述べた。

 それにしても他のまだ出てこないヤジ議員はどうするのか。このまま逃げ切るつもりなのか。

 だが、これほど波紋が大きくなれば、とても逃げ切ることはできない。徹底的に追跡されていずれすべてが明らかにされるだろう。