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「理不尽な評価」に負けない方法
【第2回】 2014年7月8日
著者・コラム紹介バックナンバー
藤本篤志

はっきり言おう!
しょせん評価は”ええかげん”

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人が人を評価する以上、評価エラーはどうしても起こってしまう。今回は、会社に蔓延する”ええかげん”評価の実態を知るために、上司が陥ってしまいがちな6つの評価エラーについて解説する。”ええかげん”評価の実態を知るだけでも、「理不尽な評価」に対するストレスが軽減できるはずだ。

評価は測定ではなく判定である

 評価について考えるにあたり、私は多数の関連書を読みあさったのですが、その中である言葉が目に留まりました。それは、『人事考課の実際』(金津建治著、日経文庫)にあった「評価は測定ではなく判定である」という言葉です。そこには次のように書かれていました。

「人事評価は、物差しでモノを測るようにはいきません。野球の審判と同様、クロスプレーでアウトかセーフを迷いながらも決断する判定なのです。判定はどちらともとれるものであり、ミスがつきものです。」

 これはとてもわかりやすいたとえです。プロ野球をテレビ観戦しない方にとっては想像しにくいかもしれませんので少し解説します。

 アウトかセーフか際どいプレーの場合、テレビがスローモーションで再生ビデオを流します。そのときに、私たち観戦者は、どうしても自分のひいき目のチームに有利なように見てしまいます。

 たとえば、巨人・阪神戦であれば、巨人ファンにとってセーフに見えるものも、阪神ファンにはアウトに見えるのです。ビデオでの見え方が微妙なタイミングであればあるほどその傾向は強まります。映像はひとつですが、判定は2つになってしまうのです。もちろん、プロの審判員はひいき目で判定することはないように鍛えられていますが、それでも人間である限り、エラーはつきものなのです。

 評価も同様です。人が人を評価するわけですから、評価エラーはどうしても起こってしまいます。ましてや、審判員のようにプロの目を養うための評価者訓練を受ける機会の少ない会社員の場合、好き嫌いや自分にとって近い存在か遠い存在かというひいき目で評価してしまうことは避けられません。完全な客観性や中立性などというものは存在しないのです。

 ここで、みなさんに知っておいてほしいことは、評価というものは、そのように”ええかげん”なものにならざるを得ないという実態なのです。

 ”ええかげん”という言葉は、私の母国語(?)でもある大阪弁っぽい表現ですが、”ええかげん”な評価がすべて悪だと言っているわけではありません。ときに人間臭さを出すときもあるでしょう。たとえば、仕事そのものでは、あまり営業成績などで貢献していない人でも、チームの結束力を高める重要な役割を果たしているような場合、ええかげんに高めの評価をしてあげることで、人間くさい粋な評価だとチーム全員から”評価”されることもあるでしょう。

 とはいえ、それはやはり例外ととらえるべきで、この”ええかげんさ”が、会社の中に蔓延する評価不満が日に日に膨張している原因であることは間違いないでしょう。

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藤本篤志(ふじもと・あつし) 

株式会社グランド・デザインズ代表取締役。1961年、大阪生まれ。大阪市立大学法学部卒。株式会社USEN取締役、株式会社スタッフサービス・ホールディングス取締役を歴任。2005年7月、(株)グランド・デザインズを設立し、代表取締役に就任、現在に至る。営業プレーヤー、営業マネージャーの両面で全社トップの成績を収め続けた経験を活かして、主に営業分野、マネジメント分野におけるコンサルティング活動、講演活動、研修活動などを展開する。また、ベストセラーとなった『御社の営業がダメな理由』(新潮新書)、『部下は取り替えても変わらない!』(すばる舎)をはじめ多数のビジネス書を執筆する。


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