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吉崎誠二の「どうする? これからの住まい」

「一括借り上げで安定の賃料収入」は本当か?
身近になった賃貸住宅経営で失敗しない極意

吉崎誠二 [ディー・サイン不動産研究所所長、不動産エコノミスト]
【第4回】 2014年7月8日
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大きく伸びる賃貸用住宅着工数
背景に節税対策と田舎の“お屋敷”問題

 6月30日、日本経済新聞1面に「賃貸住宅 建設が急増」という記事が大きく掲載された。これによると、持ち家は4月分の住宅着工戸数が前年同月比16.1%減、分譲住宅は消費税の影響が出て7.8%減だった一方で、賃貸住宅は12%増で14ヵ月連続のプラス、5月も増加基調にある、と書かれている。

 こうした状況を、筆者も肌で感じている。7月5~6日に新聞社が主催した「土地活用、賃貸住宅経営」をテーマにしたセミナーに、講師として呼ばれたのだが、会場はほぼ満員で、熱気に包まれていた。

 冒頭の記事によると、今年になっても賃貸住宅がプラス基調な理由として、以下の2つを挙げている。

①投資マネーが流入している
②相続税など節税を目的とした個人の投資が増えている

 ②の背景には、相続する遺産が賃貸住宅の場合、入居者の借地権などが試算評価から引かれるため、相続税の納税額が現金で相続した場合と比較して少なくて済み、節税対策になるという事情がある。

 こうした事情を踏まえて、テレビのCMなどでも賃貸住宅経営について頻繁に目にするようになり、身近なものとなった印象がある。

 40代半ばになると、自分の親は70代になり、子どもは数年後には独立する年頃になる。そんなとき、今自分が住んでいる家を家族構成の変化に合わせて変えるということも考えるべきことだが、親の住んでいる家をどうするかということも考えなければならないことだ。

 あなたの親は、今、どのような家に住んでいるだろうか。田舎に大きなお屋敷があるのではないだろうか。そして“その時”が来たときに、お屋敷はどうするのか――。

 こうして考えたときに、一つの答えとして出てくるのが、「今のうちに節税対策にもなる賃貸住宅経営に踏み切ろう」ということなのだ。

 しかし、賃貸住宅経営は成否の差が激しい。うまく経営を行い、収益をあげる人もいれば、満室にならず経営に苦労する人もいる。その違いはどこにあるのか。今回は、賃貸住宅経営の極意についてそのエッセンスをお届けする。

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吉崎誠二 [ディー・サイン不動産研究所所長、不動産エコノミスト]


早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。立教大学博士前期課程修了。船井総合研究所上席コンサルタント・Real Estateビジネスチーム責任者を経て、現在、ディー・サイン不動産研究所所長に就任。不動産関連企業・ハウスメーカー・設備関連メーカーなどを中心にコンサルティングを行う傍ら、不動産エコノミストとしてデータ分析、一般・投資家・企業向けの講演を多数行う。著書に『2020年の住宅・不動産市場』(朝日新聞出版)『「消費マンション」を買う人 「資産マンション」を選べる人』(青春出版社)など9冊。連載はダイヤモンド・オンラインをはじめ、各種媒体に月間6本を担当。オフィシャルサイト&ブログ http://yoshizakiseiji.com/blog/

 


吉崎誠二の「どうする? これからの住まい」

40代後半になると、多くの人にとって子どもが数年後に独立を向かえ、自分の親は70代後半にさしかかる。子どもの就職や親の介護、病気などの新たな心配が増える時期になる。働き盛りで仕事は忙しいが、プライベートも忙しくなることが多いのではないだろうか。そんなときに、子どもが生まれて間もない頃に、子育て環境を最優先に買った郊外の住宅は最適だと言えるのだろうか。昔買った住宅に一生住み続けなければならない、ということはない。スマートに、家族構成や仕事の状況に合わせて住み替えるという発想を持ってもいいはずだ。当連載では、住み替えるためのさまざまな例を紹介し、40代後半からの住まいについて考える。

「吉崎誠二の「どうする? これからの住まい」」

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