ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司

“罰ゲーム強要”をダメ部下に告発され窮地に!
もう誰も叱れなくなった元パワハラ上司のトラウマ

高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]
【第118回】 2014年7月28日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 「叱るべきときには叱る」ことを上司が躊躇する時代になりました。なぜなら、叱られた部下が「追い詰められた」と感じて、予想もしえない「困った状態」になったり、問題を引き起こす可能性があるからです。最近でいえば、記者会見で記者に質問されたときに、追い詰められたと感じて「泣き」「叫ぶ」行動に出た元地方議員のケースが典型的かもしれません。

 あくまでも“育成する”という観点から部下を叱ったにもかかわらず、結果的に周囲を巻き込み、大事件に発展するくらいなら、上司も部下を叱らず「ソフト」な指導に留めておく方が得策と考えるのはやむを得ないこと。しかし、本当にソフトな指導をするだけでよいのでしょうか? 今回は、現代社会における正しい部下への指導のスタンスについて考えてみましょう。

遅刻、クレーム、報告書の記入漏れ…
あなたは部下を注意できていますか?

 「人間は努力しなければならないが、それ故に失敗もするものだ」…と語ったのは、かの有名な文豪ヨハン・ゲーテ。確かに、仕事をしていれば失敗やミスはつきものです。

 さて、あなた(上司)の部下が、

・報告書の記入忘れ
・取引先からのクレーム
・会議への遅刻

 など仕事でミスをしたとき、どう対応していますか? 当然ながら注意や指導をする必要があります。上司が部下のミスを見逃すのは、仕事の放棄と同じことです。

 そもそも人はミスを犯す生き物です。2005年に起きた福知山線脱線事故の検証において「人はミスを犯すもの」という前提に立ったJR西日本安全研究所の研究成果は話題になりましたが、大事なのは、

<ミスが起きない前提で組織マネジメントを考えてはいけない>

 ということ。仮にそれが会議の遅刻であったとしても、そもそもミスを単純に「起こりえないこと」と考えてはいけないのです。そこで、ミスが二度と起きないように上司は指導をしなければなりません。当然ながら素直に受け止めてくれることを願って、

 「同じミスをしないように手順の見直しをしなさい」

 と指導の言葉をかけます。ミスに対して怒りの感情をぶつけているのはありません。あくまで次のミスを撲滅することが目的。そんな指導について、やさしく、愛情を感じるソフトなものであれば、

<これは自分の成長を期待して言ってくれているんだろうな。次からミスをしないように心掛けよう>

 と、部下も前向きに受け止め、実行することでしょう。まさに人材育成の理想的な形と言えます。実際、こうしたミスをよい機会と捉えて、きちんとした指導を行っている職場は、存在しています。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR


おすすめの本
おすすめの本
高城幸司氏の共著「新しい管理職のルール」

時代が変ればマネジメントの手法も変わります。では、どのように「戦略」「業務管理」「部下育成」「コンプライアンス」をどうマネジメントに取り入れるのか。新しいマネジメントのルールを教える1冊。1500円(税込)

話題の記事

高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]

1964年生まれ。同志社大学卒業後、リクルート入社。リクルートで6年間連続トップセールスに輝き、「伝説のトップセールスマン」として社内外から注目される。そのセールス手法をまとめた『営業マンは心理学者』(PHP研究所)は、10万部を超えるベストセラーとなった。 その後、情報誌『アントレ』の立ち上げに関わり、事業部長、編集長、転職事業の事業部長などを歴任。2005年、リクルート退社。人事戦略コンサルティング会社「セレブレイン」を創業。企業の人事評価制度の構築・人材育成・人材紹介などの事業を展開している。そのなかで、数多くの会社の社内政治の動向や、そのなかで働く管理職の本音を取材してきた。 『上司につける薬』(講談社)、『新しい管理職のルール』(ダイヤモンド社)、『仕事の9割は世間話』(日経プレミアシリーズ)など著書多数。職場での“リアルな悩み”に答える、ダイヤモンド・オンラインの連載「イマドキ職場のギャップ解消法」は、常に高PVをはじき出している。
株式会社セレブレインホームページ
高城幸司氏ブログ

 


イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司

グローバル化や女性の社会進出、上司や部下とのジェネレーションギャップなど、もはや同じ価値観を持った人とだけ仕事をすることは不可能です。そんなギャップのある人たちとの上手な付き合い方・対処法を紹介します。

「イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司」

⇒バックナンバー一覧