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野口悠紀雄が探る デジタル「超」けもの道

官庁という迷宮サイトから情報を得る方法

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第2回】 2007年11月12日
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 インターネットから情報を得ようとする場合、ほとんどの人は検索サービスを利用するだろう。たしかに、現在ではこれがインターネット活用の標準的手段であり、それによって目的の情報が得られる場合が多い。

 しかし、検索サービスがつねに最善の手段であるとは限らない。経済データに関しては、とくにそうだ。

 たとえば、世界各国の一人当たりGDPの過去10年間の推移を調べたいとしよう。この場合、「GDP」や「一人当たりGDP」で検索しても、求めるデータが確実に得られるかどうかはわからない。

 もっと特殊なデータの場合には、検索サービスの効率はさらに落ちる。たとえば、主要国の対外資産残高の内訳別時系列データ、国の税収の税目別長期データ、国の一般会計の公債依存度の推移、東証一部上場企業の株式所有者別保有残高の時系列データ、等々である。これらについて調べたい場合、検索サービスでは、なかなか求めるデータにたどり着くことができない(データがあっても現時点のものだけであったり、内訳がなかったりする)。また、日本のデータでなく外国のデータが欲しい場合にも、検索サービスで探し出すのは難しい。

 ところが、経済問題を考えるときには、データがどうしても必要になる場合が多い。だから、検索サービスに頼るだけでなく、「データのありか」(どこを探せば目的のデータが得られるか)を知っていることが重要だ。

官庁のウェブサイトは迷宮

 ところで、「データのありか」を知るには、「そのデータがあるはずのウェブサイトのアドレス」を知るだけでは不十分である。経済データは官庁のサイトにある場合が多いが、サイトの作り方が適切でなく「迷宮」になってしまっているため、サイト内のどこに情報があるのかがわからない場合が多いからだ。

 「迷宮サイト」の典型が、財務省のウェブサイトだ(http://www.mof.go.jp)。たとえば、「国の一般会計の公債依存度の推移」を知りたいとしよう。財務省のトップページを開いたとき、普通の人であれば、「国債等」のボタンをクリックするだろう。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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