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エコカー大戦争!

「日本=自動運転技術先進国」は本当か?
日本が注意しなければならない「3つの落とし穴」
――米自動運転シンポジウム+シリコンバレー現地速報【後編】

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第186回】 2014年8月11日
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米マウンテンビュー市内のGoogle本社。写真はSelf Driving Carsの開発を行なうGoogle Xがある、1600 Amphitheater Parkway付近 Photo by Kenji Momota

関係者の多くが気づいていない、
いや知っていても、そんな話は聞きたくない?

 「自動運転技術では、日本が世界をリードしている」

 自動車メーカー、自動車部品メーカー、通信インフラ関連メーカー、そして霞ヶ関の関係者の多くがそう信じている。

 その根拠はITS(*1)の実用化だ。なかでも、ETC(*2)の普及は世界屈指。先進国のなかで全土を同じシステムでフルカバーしているのは日本だけだ。VICS(*3)及びそれを進化させたITSスポット等、道路交通情報システムの構築についても、日本は世界に先んじた。アメリカの主要都市のラジオ交通情報では、いまだにヘリコプターからの生中継が主流だ。

 ITS技術が一同に介したITS世界会議東京(2013年10月/東京ビッグサイト)では、世界に向けて日本の自動運転技術をお披露目。それに同調して、安倍晋三総理大臣が首相官邸周辺で自動運転を体験した。

 こうした「日本優位」の体制が当面続くと、多くの関係者が信じている。
 だが、そこには大きな落とし穴が3つある、と筆者は思う。

 米自動運転シンポジウム、シリコンバレー各所、さらにその前後の日本各地での取材を含めて筆者が感じた、「3つの落とし穴」(=3つの注意点)をご紹介したい。

*1 Intelligent Transport Systems/高度道路交通システム
*2 Elecronic Toll Collection System/自動課金システム
*3 Vehicle Information and Communication System/道路交通情報通信システム

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桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


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