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エコカー大戦争!

“能年玲奈と安倍晋三”で一気に普及が進むのか、
それとも“2度目のブーム”で終わるのか――
燃料電池車普及のカギは「トヨタの本気度」

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第187回】 2014年8月28日
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2014年7月18日、北九州市内でトヨタの燃料電池車に試乗した安倍晋三総理。会話しているのは内山田竹志・トヨタ会長 写真提供:トヨタ自動車

10年前の失敗イメージを払拭したい
加速する「燃料電池車イメージ改革」

 「ダンベル?」

 水素ディスペンサー(供給機)の充填コネクターを両手で抱える、女優・能年玲奈。そのズッシリとした重さを、筋力トレーニング用のダンベルみたいだ、と表現した。

 彼女がイメージキャラクターを努める、JX日鉱日石エネルギー。2014年8月18日からオンエアされたテレビCM「ENEOS見学にようこそ・水素ステーション篇」でのひと幕だ。

 水素を充填されているのは、ブリーメタリックの4ドアセダン。トヨタが2014年度末までに発売する燃料電池車(FCV/Fule Cell Vehicle)のプロトタイプだ。

 JX日鉱日石エネルギーは2014年7月16日、『2014年度に販売が始まる燃料電池自動車への水素供給体制構築の一環として、本年10月1日付で株式会社ENEOS水素サプライ&サービスを設立することを決定しました』と発表している。

 その発表の2日後の7月18日、安倍晋三内閣総理大臣が北九州市の水素ステーションを視察。同敷地内で4ドアセダンの燃料電池車を自らの手でハンドルを握り試乗した。同車のボディカラーはホワイト。公道で走行実験を行なっているトヨタの試作車だ。試乗後、安倍総理はトヨタの内山田竹志会長と並んで、記者団に対してこうコメントした。

 「(燃料電池車は)随分スタートは早かったが(これまで普及には)時間がかかった。ここで一気に(普及を)進めていきたいと思う。~中略~(政府として普及を)応援していく」(詳しくはトヨタ自動車オフィシャルサイトが公開したYouTube動画参照)

 またこの際、燃料電池車向けの購入補助金として数百万円規模を考慮する可能性があるとの発言があったと、一部で報道されている。

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桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


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