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マーケティング視点で見ると
実写版ルパン三世のここがすごい

ブランド改革では顧客との距離をどの辺りに置くか

藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]
【第62回】 2014年9月8日
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実写版『ルパン三世』には
懐かしさと斬新さが同居する

 漫画「ルパン三世」が『漫画アクション』の連載として初お目見えしたのは、1967年のことでした。以来47年間、テレビアニメや映画、ゲームのキャラクターなどさまざまなメディアで、世代や国境を超えて、ルパン三世は多くのファンをつかみ続けています。

 そして今年8月30日、実写版映画『ルパン三世』の公開が始まりました。

 熱狂的なルパンファンである私は、公開初日にこの作品を観に行きました。ルパンはじめ、次元、不二子、五エ衛門、銭形警部など、おなじみのキャラクターたちを有名俳優たちが演じます。作品全体の印象は、漫画やアニメの世界のイメージを保ちながら、実写版ならではの全く新しい世界観を創り上げていた、ということです。

 実写による現代の世相にマッチした表現と、誰もが知っている「ルパン三世」が絶妙に融合しているこの映画は、懐かしさと斬新さを感じることの出来るクオリティの高い作品だと、私は感じました。

 しかしながら、漫画やアニメ作品の実写化映画というのは、過去の事例を見ても公開前の前評判では、おおむね興業的に成功するのは難しいといわれてきました。

 かくいう「ルパン三世」も、日本では1974年に最初の実写版映画『ルパン三世 念力珍作戦』が公開されましたが、漫画やアニメのイメージとは一線を画しており、原作のファンからはあまり支持されなかったようです。

 とはいえ、2000年代に入ってからも漫画やアニメの実写版映画はたくさん作られました。

 思いつくままに例を挙げると、2004年には、『デビルマン』『キューティーハニー』『CASSHERN』(キャシャーン)などが公開されました。以下、『ALWAYS 三丁目の夕日』(05年)、『ゲゲゲの鬼太郎』(07年)、『ヤッターマン』(09年)、『あしたのジョー』『SPACE BATTLESHIP ヤマト』(10年)、『妖怪人間ベム』『映画 ひみつのアッコちゃん』(12年)、そして昨年の『ガッチャマン』……と、その多くは、今の40代半ば前後の世代が、子どもの頃に漫画やアニメで親しんだ作品のリメイク作品です。

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藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]

慶應義塾大学を卒業後、味の素株式会社を経て、92年、フィンランド人の社長と二人でザイロフィン ファーイースト社(現ダニスコジャパン)を設立。素材メーカーの立場から キシリトール・ブームを仕掛け、キシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。07年、株式会社インテグレートを設立し、代表取締役CEOに就任。著書に『どう伝わったら、買いたくなるか』『99.9%成功するしかけ』 『漂流する広告・メディア』講演活動も行っている。integrateGroupウェブサイト:http://www.itgr.co.jp/

 


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インターネットなど双方向メディアの普及に伴い、従来の広告メッセージが届きにくい時代になったと言われます。どんな方法なら消費者とのコミュニケーションが成立するのか。「次世代IMC」を掲げる注目のマーケティング企業CEOがその極意を伝授します。

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