ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
岸博幸のクリエイティブ国富論

安倍首相の「経済最優先」を裏切っているのは誰か
経済運営に灯る危険信号

岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]
【第276回】 2014年9月26日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 いよいよ来週から臨時国会が始まります。この秋の陣で安倍政権は経済最優先を強調しており、安倍首相もそれを期待させる発言を繰り返していますが、政策の現場の内実を見るとだいぶ温度差があり、さっそく危険信号が点灯しているように感じられます。

改革に前向きな安倍首相の数々の発言

 安倍首相は、内閣改造後は様々な場で“経済最優先”を明言し、地方創生のみならず成長戦略にも力を入れて行く旨の発言をしています。

 「引き続き、経済最優先でデフレからの脱却を目指し、成長戦略の実行に全力を尽くしてまいります。景気回復軌道をより確かなものとし、その実感を必ずや全国津々浦々にまでお届けする。これこそが、次なる安倍内閣の使命であります」(9月3日、内閣改造後記者会見)

 「この内閣は、日本の将来をしっかりと見据えながら政策実現に邁進する「実行実現内閣」であります」(9月16日、経済財政諮問会議)

 「規制改革は、まさに、これからが正念場であります。決して歩みを止めることなく改革を前進させていかなければなりません」(9月16日、規制改革会議)

 「これからも経済再生が最優先であります。……成長戦略に終わりはないわけであります。成長戦略の進化に向けた検討も進めていきたい」(9月18日、産業競争力会議)

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]

1986年通商産業省(現経済産業省)入省。1992年コロンビア大学ビジネススクールでMBAを取得後、通産省に復職。内閣官房IT担当室などを経て竹中平蔵大臣の秘書官に就任。不良債権処理、郵政民営化、通信・放送改革など構造改革の立案・実行に関わる。2004年から慶応大学助教授を兼任。2006年、経産省退職。2007年から現職。現在はエイベックス・マーケティング株式会社取締役、エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社顧問も務める。

 


岸博幸のクリエイティブ国富論

メディアや文化などソフトパワーを総称する「クリエイティブ産業」なる新概念が注目を集めている。その正しい捉え方と実践法を経済政策の論客が説く。

「岸博幸のクリエイティブ国富論」

⇒バックナンバー一覧