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本荘修二の実践講座! 社員を動かすウェブ

自主参加のSNSでは不十分?
P&Gイノベーションネットの問題解決力

本荘修二 [新事業コンサルタント]
【第3回】 2009年9月4日
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 「Connections are in our blood」 (つながることは我々の血に流れている)と、2007年までプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)のコーポレートR&D上級副社長を務めていたNabil Y. Sakkab氏は言う。

 この台詞ほど、「コネクト・アンド・デベロップ」という戦略が同社にもたらした効果をうまく説明している言葉はないだろう。コネクト・アンド・デベロップとは、社内外とのコネクションを活用して、想定を越えた技術を開発することでイノベーションを起こそうというアプローチである。

 名経営者とうたわれるアラン G.ラフレイが2000年に最高経営責任者(CEO)となってからのP&Gの業績はめざましい。2001年度の売上3兆9224億円、当期利益2612億円から2008年度には売上8兆3503億円、当期利益1兆2075億円へと大きく改善している(簡素化のため$1=100円とする)。

 その背景には研究開発プロセスの建て直しがある。「P&Gのたったひとつのゴールは、もっと多くのイノベーションを起こして、より早く市場に投入することである。そこで、より早い成長の為の鍵となるのが、ある領域の専門家と別の領域の専門家とをつなげることで新しいアイデアを作ることだ」とCEOのラフレイは語る。

 そこで構築されたのがイノベーション・ネットというコミュニケーション・プラットフォームである。

年間100人分の工数を削減し
月平均600以上の重要問題を解決

 家庭用消費財のリーダー企業であるP&Gは、1990年代後半に研究開発の限界に直面した。予算を増やしても売上などの目標をクリアする新製品はわずか3割ほど。研究開発の生産性低下は多くの企業で問題となっているが、P&Gも例外ではなかった。

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本荘修二 [新事業コンサルタント]

多摩大学客員教授、早稲田大学学術博士(国際経営)。ボストン・コンサルティング・グループ、米CSC、CSK/セガ・グループ会長付、ジェネラルアトランティック日本代表を経て、現在は本荘事務所代表。500 Startups、NetService Ventures Groupほか日米企業のアドバイザーでもある。


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グループウェアに始まり、ナレッジマネジメント、最近ではEIP(企業内情報ポータル)と、話題の概念で語られ続けてきた社員向け情報システム。企業にとって永遠の課題である社内ウェブの理想的な作り方を、先進事例を紹介しながら探る。

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