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日本も対岸の火事ではない
欧マイナス金利策の副作用

週刊ダイヤモンド編集部
2014年10月22日
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欧州が陥っている状況と同様に、超低金利の影響で3メガバンクの本業収益は伸び悩む
Photo by Ryosuke Shimizu, Keisuke Yamaguchi

 銀行預金は利息がろくに付かない。それには慣れっこでも、預金に課金されるとなれば驚きではないだろうか。

 にわかには信じ難いが、実はそんなことが今、「欧州系銀行の間で真剣に議論されている」(欧州金融当局に近い関係者)という。そして、その事態は日本にとっても対岸の火事ではなかった。

 背景にあるのは、欧州の歴史的な金融緩和と、それによる超低金利環境だ。欧州中央銀行(ECB)は、低成長とデフレが同時に襲う“日本化”リスク払拭のため、今年6月に追加緩和策のパッケージを発表した。中でも耳目を集めたのが、マイナス金利政策だ。

 中央銀行は「銀行の銀行」とも呼ばれ、欧州の民間銀行はECBに預金している。その預金の金利をマイナスに、つまり、預金に対して金利を支払わなければいけなくなる政策を導入したのだ。

 そうした異例の金融緩和策の実施を見て、マーケットは金利が上がるのはしばらく先と判断。長期と短期の金利差がどんどん縮小していった。そして、ついに、3年物ドイツ国債すらマイナス金利で取引される異常事態に突入した。

 ここまでなってくると、「銀行の利ざやは一段と縮小し、体力を削ぎ落とすことにつながり、新規の貸し出しも難しくする」。野村総合研究所の井上哲也・金融ITイノベーション研究部長は、そう解説する。銀行の収益の源泉は長短金利差にあり、短期・低金利で資金を調達して、長期・高金利で融資することで利ざやを稼ぐからだ。

 野村證券の銀行・金融アナリスト、高宮健氏は、「特に最近になって、欧州の金融当局から銀行の収益性悪化を懸念する声が多く聞かれる」と明かす。そして、ついには、人件費などのコストを賄うのが難しくなりつつあり、対策の一つとして、個人の預金への課金も視野に入れつつあるというのだ。

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