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市場予想を上回る措置を断行
ECB“サプライズ緩和”の理由

週刊ダイヤモンド編集部
2014年9月10日
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 “ドラギ・マジック”がまたも炸裂した。

 欧州中央銀行(ECB)は、9月4日の政策理事会で追加緩和に踏み切った。8月22日に米ワイオミング州のジャクソンホールで行われた講演で、ドラギECB総裁が準備原稿になかった「インフレ期待の大幅な低下」に言及し、必要に応じて措置を取るとしていたため、何らかの追加緩和策が示されることは期待されていた。だが、その内容は予想を上回るものだった。

“ドラギ・マジック”の効果はいつまで続くか Bloomberg/Getty Images

 まず、市場関係者を驚かせたのが利下げだ。利下げ幅は0.1%ポイント。これにより主要政策金利は0.15%から0.05%に、貸出金利は0.4%から0.3%に、そして6月の追加緩和でマイナス金利が導入された預金金利は、▲0.1%から▲0.2%になる。6月の利下げ時に、ドラギ総裁は「政策金利は下限に達した」と述べていたが、今回で正真正銘、利下げ余地はなくなった。

 さらに、資産担保証券(ABS)と、担保付き債券の一種であるカバードボンドの買い入れも決定された。「いわば民間資産の買い入れによる量的緩和」(伊藤さゆり・ニッセイ基礎研究所主任研究員)である。なお、これらの買い入れの詳細は10月2日の次回理事会で発表される。

 ABS買い入れは6月時点から準備が進められていることが伝えられていたものの、導入は年末~来年初めごろになると見られていた。また、カバードボンドの買い入れは市場の想定外であった。そして、これらを一挙に打ち出したことが、何より驚きだった。

ドラギを突き動かしたデフレへの恐怖

 ECBがここまでやった理由として、先述のドラギ総裁の発言が示すように、デフレへの恐怖がある。ユーロ圏のインフレ率は2012年以降低下し続け、8月には前年比0.3%という低率に至った。

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