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鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」

ノーベル物理学賞“師弟受賞”の背景にあるものは?
スポーツ界に凝縮された科学者育成のための種蒔き術

鈴木寛 [文部科学大臣補佐官、東京大学・慶応義塾大学教授]
【第18回】 2014年10月30日
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文科省に“現場復帰”
参与に着任しました

 こんにちは鈴木寛です。

 本編の前にご報告です。すでに報道でもご存じと思いますが、このたび文部科学省の参与に着任いたしました。もろもろの環境が整ってから正式に発表するつもりだったのですが、読売新聞がキャッチし、27日の朝刊で報じてしまいました。その後、下村博文・文部科学大臣が記者会見で明らかにしたことで、NHK等でも一斉にニュースになりました。

 驚かれた方も多く、すでに私のところへはいろいろと問い合わせが入っていますが、今回のオファーに一番驚いているのは私自身です。

 10月に入って突然、打診があったのですが、今の私は東大と慶應大の教授を兼務しており、教員としての責務が第一です。「大学を辞めるつもりはありません、他の方をあたってくださいませんか」と一度はご辞退申し上げました。しかし、今回の参与就任はあくまで、大学教授という「学識経験者」としての非常勤でのオファーでしたので、大変、悩みましたが、お引き受けすることとしました。

 主たる仕事は、大学入試制度改革やフリースクール・不登校問題などの課題に直面するなか、文科省の諮問機関である中央教育審議会(中教審)の安西祐一郎会長と、安西先生を脇で支える文科官僚諸君の「チーム安西」をサポートしてほしいとのことでした。

 安西先生は慶應義塾の前塾長であり、私が副大臣・与党部会長のときに、日本学術振興会の理事長をお願いさせていただくなど、長年お世話になっている恩人です。今回のことを、親しい大学のトップクラスの方々にご相談したところ、「現場の実態を踏まえ、同時に未来を見通した大学入試改革をするには、しっかり、文部科学省のなかで仕事をしてほしい」と強く言われました。

 小学校や中学校の関係者からも「外で意見を言っているだけではなく、文部科学省のなかでその政策の質を少しでも上げてほしい」とお声をいただきました。現場の皆様の思いも決断の決め手になりました。

 「すずかんは自民党に移ったのか?」と早合点される方がおられるようですが、まったくの誤解です。一年前に離党した民主党であれ自民党であれ、私は国会議員を目指して選挙に再出馬する気はありません。

 参与としての具体的な取り組み、今後の構想や提言については、このコラムでも書いていきたいと思いますが、折しもこのタイミングで、財務省が財政難を理由に公立小学校の35人学級を、40人学級に戻すよう方針を示して、教育現場に波紋を広げています。微力ながら、私なりに培ってきた知恵と経験を、教育行政の現場で再び生かさせていただければと思います。

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鈴木 寛 [文部科学大臣補佐官、東京大学・慶応義塾大学教授]

すずき・かん/元文部科学副大臣、参議院議員。1964年生まれ。東京大学法学部卒業後、86年通産省入省。2001年参議院議員初当選(東京都)。民主党政権では文部科学副大臣を2期務めるなど、教育、医療、スポーツ・文化を中心に活動。党憲法調査会事務局長、参議院憲法審査会幹事などを歴任。13年7月の参院選で落選。同年11月、民主党離党。14年から国立・私立大の正規教員を兼任するクロス・アポイントメント第1号として東京大学、慶応義塾大学の教授に就任。同年、日本サッカー協会理事。15年2月から文部科学大臣補佐官として大学入試改革などを担当している。


鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」

インテリジェンスとは「国家安全保障にとって重要な、ある種のインフォメーションから、要求、収集、分析というプロセスを経て生産され、政策決定者に提供されるプロダクト」と定義されています。いまの日本社会を漫然と過ごしていると、マスメディアから流される情報の濁流に流されていってしまいます。本連載では既存のマスメディアが流す論点とは違う、鈴木寛氏独自の視点で考察された情報をお届けします。

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