100万部超の大ベストセラーとなった『人は見た目が9割』の影響もあり、最近身だしなみに気をつける男性が増えてきた。しかし、自分のニオイにまで気を遣えている男性はどれだけいるだろうか。汗をかく夏はまだしも、秋冬になればニオイ対策なんて全くしないという人は意外と多いはずだ。では、外見・見た目に気をつけているにもかかわらずニオイに無頓だと、周囲からはどんな印象を持たれてしまうのだろうか。イメージコンサルサントの吉武利恵さんは、第一印象で「クサイ」と思われれば人間関係に次の挽回の機会はない、とニオイケアの重要性を指摘する。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 林恭子)

本当に大事なのは“見た目”だけ?
人の印象を決める3つの要素

――最近は身だしなみに気を配る男性が増えてきましたが、「仕事さえできれば身だしなみなんてどうでもいい」という方も未だに少なくありません。実際に、人の印象はどのような要素で決まるのでしょうか?

よしたけ・りえ
イメージコンサルタント/リリア株式会社 代表取締役
体操やダンス講師として活動後、ファッションショーを中心としたファッションモデルとして活躍(1997東京コレクション出演など)。カスタマーサポートのコールセンターにてスーパーバイザーを経験。IT関連企業に転職し、テレマーケティングを中心とした営業支援やセミナー支援を行う事業部長として新規事業の立ち上げに携わる。 2008年にリリア株式会社を設立。

 印象とは、あなたの存在を相手がどう感じているか、ということです。外見とイコールに考えられがちですが、実際はそれだけではありません。複合的な要素が影響を与えています。重要な要素は、大きく3つあります。

 まずは「振る舞い力」です。つまり、その人が取る行動、態度(姿勢、言葉遣い、マナー)を指します。2つ目の要素が「コミュニケーション力」です。相手は、あなたがどのようなコミュニケーションを取るかを見て、「この人はこんな性格なんだな」と判断しています。そして3つ目が「外見力」、つまり視覚だけで相手を判断する“見た目”です。

 もちろん第一印象は、必然的に視覚の情報量が多くなるため、外見で判断する部分が大きくなるでしょう。しかし、どんなに持って生まれた容姿が美しくても、姿勢が悪く、言葉遣いが汚ければ、良い印象は持ちませんよね。しかも人は、そうしたギャップを感じると、余計に違和感を持ちます。

 仕事さえできれば身だしなみはどうでもいい、と言う人がいますよね。もちろん身だしなみや印象が良くなったからといって、仕事ができるようになるわけではありませんから、そうおっしゃるのも確かです。でも、同じ年齢、ほぼ同じスキル・成績の方が2人いるとして、1人しか出世できないケースを想像してみてください。一方は身だしなみに気をつけて外見が良く、片方がそうでないとしたら、選ばれる人は一目瞭然ですね。いつでも“選ばれる自分”になるためにも、身だしなみは必要なのです。