ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
武器としてのビジネスモデル思考法
【第2回】 2014年11月19日
著者・コラム紹介バックナンバー
川上昌直 [兵庫県立大学経営学部教授]

顧客満足と利益を両立させるため、
従業員が正しく判断できる仕組みをつくる

1
nextpage

「ビジネスモデル」について、企業はどのように捉え、何をどう実践しているのだろうか。今回から3回に分けて登場していただくのが、温泉旅館やリゾートホテルを国内外33ヵ所で運営する星野リゾートの星野佳路代表だ。星野代表が考える“儲ける仕組み”について、お伝えする。

星野リゾートの星野佳路代表は、経営学の考え方を積極的に経営に取り入れていることで知られる。星野リゾートのビジネスモデルについて、川上教授が質問する形で対談は進んだ(対談日:11月5日)。

1つの会社に1つのビジネスモデル

川上:星野さんの考える「ビジネスモデル」について、まずは教えてください。

星野:僕はビジネスモデルという言葉自体は、現場ではほとんど使っていません。ビジネスの型になるモデルは1つの会社に1つだと思うし、モデルの精度は上げていくべきだけど、モデル自体が変わっていくのは、あってはいけないと思っているからです。

川上:なるほど。ビジネスモデルは企業や経営学の専門家によっても解釈がまちまちですが、僕が定義する「ビジネスモデル」は、「顧客に満足を、企業に利益をもたらす仕組み」です。顧客を満足させながら、いかに存続するために儲けるかを考えることだと思っています。

星野:それに当てはめるなら、僕の考えるビジネスモデルは「顧客満足と利益を両立させるために、従業員が正しく判断できるようにする仕組み」になりますね。

川上:従業員が正しく判断できるようにするためには、何が必要だと思いますか。

星野:なにより大事なのは、星野リゾートの「競争優位」が何かを認識してもらうことです。現在、星野リゾートは33ヵ所があります(2014年11月現在)。そのスケールメリットを含めて、星野リゾートの運営する施設が他社と比べてどこに競争優位性があるのか、競争優位の状態とはどうあるべきか、どう作っていくかを僕が現場に説明し、同時に、現状とのギャップがどのぐらいあるかを認識してもらいます。
 あとは、現場ごとにギャップをどのように埋めればいいか考えてほしいと思っています。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
まいにち小鍋

まいにち小鍋

小田真規子 著

定価(税込):本体1,100円+税   発行年月:2016年11月

<内容紹介>
簡単で安くて、ヘルシー。ポッカポカの湯気で、すぐにホッコリ幸せ。おひとりさまから共働きのご夫婦までとっても便利な、毎日食べても全然飽きない1〜2人前の小鍋レシピ集!「定番鍋」にひと手間かけた「激うま鍋」。元気回復やダイエットに効く「薬膳鍋」や、晩酌を楽しみたい方に嬉しい「おつまみ鍋」など盛り沢山!

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍
(POSデータ調べ、11/20~11/26)


注目のトピックスPR


川上昌直 [兵庫県立大学経営学部教授]

兵庫県立大学経営学部教授 博士(経営学) 1974 年大阪府出身。 01 年神戸商科大学大学院経営学研究科博士後期課程単位取得。 同年、福島大学経済学部助教授(呼称変更により准教授)に就任。 08 年兵庫県立大学経営学部准教授を経て、12 年より現職。 初の単独著書『ビジネスモデルのグランドデザイン 顧客価値と利益の共創』(中央経済社)は、13 年に日本公認会計士協会・第41回学術賞(MCS賞)に。 著書に『儲ける仕組みをつくるフレームワークの教科書』『課金ポイントを変える 利益モデルの方程式』(以上、かんき出版) 『まず、のび太を探そう!』(翔泳社)など。 http://wtp-profit.com


武器としてのビジネスモデル思考法

ビジネスモデルとは「儲ける仕組み」のこと。顧客を喜ばせながら、同時に企業が利益を得る仕組みといえます。本連載では、ビジネスモデルを専門とする気鋭の経営学者と、実際に実業界で活躍されている経営者の方々との対談をとおして、新しい儲ける仕組みを生み出す「ビジネスモデル思考」の勘所を明らかにしていきます。「顧客が喜び、利益も上がる」ハイブリッドな思考法が学べます。

 

 

「武器としてのビジネスモデル思考法」

⇒バックナンバー一覧